数年前から竹林に兆しがあって、120年に一度のタイミングというのは本当なのだなあと自然の摂理に感心もしている。すっかりお馴染みになった竹の開花なので、最近では車を停める事もなくなったけれど、久しぶりに道路脇にある竹林に立ち止まった。
このように枯れたようになった竹林に気づいて、聞かれる事やお問い合わせをいただく事もある。少し前は部分開花もあって、テングス病という植物の罹患と間違える方もおられたが、開花が進んでくると違いは一目瞭然のようだ。
意外に思われるかも知れませんが、竹はイネ科だ。真竹や淡竹は120年に一度しか花を咲かせないので、稲穂のような竹の花を普通に見られるのは貴重な体験だと思う。
部分開花した竹の花を、山の職人さんが届けてくれた事が何度かあった。しかし、開花の周期があまりにも長いので、竹林の持ち主の方でさえ一体何が起こったのか?と驚く方ばかりで、竹の事は身近でも知られていないのだと改めて感じている。生命力にあふれる竹が、開花と共に竹林全体が枯れていく不思議に、かつては災害など不吉な前兆とも信じられていた事がある。確かに、縦横無尽に地面に根を張り巡らせている竹なら、もしかしたら何かを察知しるのかも知れないと言われる方もいる。そんな神秘的な雰囲気さえある竹だが、すべては大自然のサイクルではないだろうか。
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