竹炭窯の種類について「伏せ窯」

竹炭窯、伏せ窯


竹炭は皆様の生活の中で、すっかりお馴染みとなってきたようで本当に嬉しく思っている。けれど、竹炭と一口に言ってもその焼き方は色々で、竹炭窯の種類も土窯から鉄窯、キルン窯や耐火レンガ窯など様々だ。竹を高温で焼いて炭化させるという事は同じで、機能性は全く異なってくるけれど、消臭効果、湿度調整、水質改善など生活の多くの場面で役立つ天然素材と言うことには変わりない。


竹材


しかし、そんな炭窯の中でも最も原始的で、恐らく遠い昔の先人たちはこうして炭を焼いたのだろうと想像できるのが伏せ焼きと呼ばれる技法だ。


竹炭窯、伏せ窯


伏せ窯の基本的な構造は、古来日本で使われてきた伝統的な炭焼きの方法のひとつとあって非常にシンプルだ。まず地面に縦横1.5メートル、深さ1.5メートル程度の穴を掘っていく。この穴が伏せ窯の基礎部分となる。​


伏せ焼き


掘った穴の一方に焚き口を設け、反対側には煙突を立てる。こうする事により、火を入れてから煙を外に逃がすための通気路が確保されスムーズに焼き上げられていく。


竹炭窯、伏せ窯


伏せ窯は自分達にとってはとても魅力的だ。なぜかと言うと、大量に竹材を扱う中で端材や使用できない竹も多くできるのだが、現在は法定基準を満たした焼却炉でないと燃やす事ができない。


240305051.jpg


こうして一部の古材が積み上げられた状態になっている。伏せ焼きで竹炭ができるのであれば、竹材を片づけると同時に竹炭も焼けるのだから一石二鳥とはこの事だろう。


伏せ窯


日本のみならず、海外でも頻繁に焼かれているとう伏せ窯。地域によっては最後の工程でバナナの葉を上に被せているそうで、まさに炭焼きの原点のような気もする。地面に穴を掘って耐火レンガなどで固めていくだけだから窯作りには、それほどの費用はかからない。考えれば考えるほど優れた窯に思えてきた。



コメントする