竹炭(バラ)とgoogleで検索すると色々と出てくるようになったが、これは自分が最初に使いだした言葉だ(笑)、ウェブサイトを作った1997年当時には竹炭は知られていなかった。そもそも竹炭を焼く文化自体が古い物ではなく、多くの方に認知されるようになったのはここ15年位ではないかと思う。
昔から炭焼きをされていた熟練の職人さんは、竹を炭にする事に懐疑的な方が多かった。しかし、それでも近くに使い道のない孟宗竹が沢山あって竹材の確保が容易な上に、お客様にも喜ばれる事が分かるにつれて関心も高まり少しづつ竹炭を焼く方も増えてきたのだ。
竹炭(バラ)は、丸竹のまま窯立てして400度程度の低温で焼き上げられる。アンモニア臭などの吸着が得意で、湿度の調節機能にも優れているからお部屋の中で籠に入れてお使いただく事が多い。
最高級竹炭の窯を紹介する事はあっても、より身近だった昔ながらの炭窯は案外そんな機会は少なかった。そこで、今回は山里で焼かれる竹炭(バラ)の土窯を少しご紹介している。
先日も少しお話ししたように、山間部の炭窯と一口に言っても見た目が様々で、この炭窯にも窯口の他に焚口がある。職人によれば、この形の炭窯の方が作業効率が良いそうだ。
窯出しが始まった、まだ熱のこもる窯の中に入り一本づつ焼き上がった竹炭を取り出していく。
竹炭窯の出し入れには、こんな台車も使われている。
今回の窯では約300キロの竹炭が焼き上げられた、この丸竹炭を一定の大きさになるように割っていき袋詰めしていくのだ。
窯の排煙口の位置が遠い昔には上にあったと炭職人は話す、これを現在の位置にしたのは何と中国から炭焼きの技術も伝えた弘法大師だと言う。
昔は、それぞれの炭窯に排煙口(クド)のノウハウがあって、窯を他所に移る際に炭職人は必ずここを壊したとも言われる企業秘密だった所だ。
青々と繁っていた竹が、こうして真っ黒い炭に姿を変えて、皆様のご家庭に届けられて行く。
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