最高級竹炭作りの燻煙熱処理

竹炭用竹材


近年では少しづつ生活の中に取り入れられるようになった竹炭だが、その竹炭窯での竹炭作りは多くの方が想像するより手間と時間がかかっている。農業利用されているポーラス竹炭のように、どのような形の竹材でも選ばずに野焼した後に水をかけて消火するような比較的短時間で焼くの事のできる竹炭がある一方、最高級竹炭は、一定の幅に割り揃えてから更に燻煙熱処理を施す。




ポーラス竹炭については、場所も必要だし、やり方を学ぶ必要もあるけれど放置竹林対策のひとつとして有効だ。どのようなものか動画にもしているので、ご存知ない方は一度ご覧ください。


ボトル用竹炭スティック竹、炭ペットボトル用(竹炭マドラー)


200℃近い温度にした窯内で、約15%程度の含水率に調節するのだが、こうしておくと竹炭の割れや捻じれを抑えて美しい形の竹炭を焼き上げる事ができるのだ。硬く焼き上げられているボトル用最高級竹炭スティックも、焼いて縮む割合を計算して上で割り幅を決めて窯入れしている。


竹炭窯


土窯に行くと独特の香りが心を安らげてくれるが、窯自体からの熱を感じることもできて、まさに身も心も温まる。


最高級竹炭


何度がお話ししている事でもあるけれど、簡易に焼ける竹炭であっても、あるいは竹炭(バラ)や焼き上げる難度の高い最高級竹炭にしても、それぞれに機能性があり得意な分野があるので全てが大切な竹炭だ。


竹炭(バラ)


昔ながらの地元の小さな土窯で焼き上げている竹炭(バラ)は、燻煙熱処理をせず400度程度の低温で焼いているから、どうしても竹炭自体がもろく、細かく割れてしまう。けれど小さく割れた方が表面積も広くなり、トイレの消臭や室内の湿度調節には高い効果が期待できる。やはり竹は、どんな形になっても無駄にはならない素材だと思う。





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