コタツ、みかん、鉄鉢と言う名の虎竹盛籠

虎竹盛りかご(鉄鉢)


虎竹の里は果物の里でもあるので、今の季節は国道沿いに農家さんが色鮮やかなポンカンを並べて販売されている。当たり前の光景ではあるが、いつも楽しみにしていて車を停めては何袋か分けいただく。全国的には温州ミカンが多いと思うけれど、こうした柑橘類をコタツの上に置かれた竹籠に入れて、テレビを観るのが日本の冬の定番だった。


虎竹盛りかご(鉄鉢)製造


コタツを使うご家庭が少なくなっているので、随分と古い「日本の冬」かも知れない(笑)。しかし、その当時にはミカンを入れるためのミカン籠は沢山編まれていて、そのひとつが虎竹盛りかごだ。僧が托鉢時に食物を受けるための鉄の容器に形が似ているから鉄鉢(てっぱち)とも呼ばれている。


虎竹盛りかご(鉄鉢)


輪弧編みと呼ばれる編み込みに、網代編みの底を組み合わせて作られる虎竹盛かごは、昔ながらのオーソドックスな形に根強い人気がある。


ミカン籠


元々は白竹で編むことが多かったが、近年は虎竹でも製作させてもらう事が多い。


鉄鉢製作


コタツ、みかん、そして竹籠が過去の物になってしまっても、お使いの皆様が新しい用途を見つけてお使い頂けるように、自分達は作り続けていく。





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