竹網代の麹菌が作る、我が家自慢の味噌

味噌バラ、竹ざる


以前、二重編みの竹ざるを使う味噌作りを拝見させて頂いた。直径が3.5尺(105センチ)もある網代編みの大ザルの上で大豆や麦を混ぜ合わせるという、ちょっと他では見られない凄い体験に圧倒された。


竹ざるの味噌作り


そして、今回改めて同じ鹿児島県内での味噌作りを見せていただく機会をいただく事になった。実はそれには理由があって、そもそも竹網代編みの竹ざるを使う味噌作りは各ご家庭でされていて、それぞれの家庭で味噌の味が違っていたと古い竹職人から伺っていた。


竹バラ、網代編み


なぜならそれは、竹網代編みの隙間にそれぞれのご家庭の麹菌が住みついているからだと言うのだ。前に拝見した竹ざるを使う味噌作りでは、竹文化に親しみを持ち大切にしながらでも、ざるの上にビニールシートを被せた方法だった。そこで、どうしても昔ながらの竹ざるをそのまま使用する味噌作りとのどのようなものか?それに使う二重編み竹ざる(ふたえばら)とはどんなものか?知りたいと思ったのだった。


竹ざる味噌作り、大豆を蒸す


竹ざる味噌作り、麦


蒸し器から湯気が立ち上ってきた、そろそろ麦が蒸し上がったようだ。


竹ざる味噌作り


この熱い麦の熱を竹ざるに広げて冷ましていく。ここでは、竹ざるそのままに使われている!竹は細いバラが出てしまう事もあるけれど、もちろんこちらの竹ざるの竹編みは素手で触れてもツルツルで心地よいくらいだ。


竹ざる味噌作り


竹ざる味噌作り、大豆


この伝統の味噌作りは地域によって若干方法が異なるようで、こちらでは大豆を蒸してミンチにした後はそのままプラ樽に入れて麦と一緒に持ち帰られていた。


持ち帰る味噌


後はそれぞれのご家庭で発酵具合などみながら作られていくそうだ。


大型竹ざるの縁


それにしても、伝統にも迫力にも感動する大ザルを使った味噌作り、それを支えるのはやはり竹文化である。直径1メートルを超える大きな竹網代編み、その丁寧なヒゴ取りと編み込み。身の厚い太い孟宗竹を使う堅牢な縁など、しびれる竹細工に魅了されっぱなしの味噌作りだ。





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