自分の愛用している竹網代笠は、当然だけれど腕の良い知己の職人が編んだ国産だ。色合いは、まるで先日復刻した竹笠のようだけれど柿渋や漆を塗布している訳ではなく、真竹の竹ヒゴが時間と共に風合いを増したものだ。そけだけに、やはり竹の傷みが出るべき箇所に、出るべくして出てしまう。
竹笠を脱いだ時、どうしても逆さに置くのが自然で便利だ。反対に置く場合だと、置く時も、取る時にも両手を使わねばならない。そこで笠のトップ部分が床面に当たる事になり、段々と弱ってきたかと思うと遂にはこのような穴が開くのだ。
新しく完成した国産竹笠は、この辺りはさすがにしっかり考えられていて、最初から硬く籐でかがって補強してあるから安心して使う事ができる。
しかし、竹笠はお陰様で5か月待ちとなってしまっているし、そもそも竹笠などこの程度の穴で使わなくなったりは絶対にしない。籐で補強を入れると、かえって新品より値打ちが高まった感がある、またこれで20年、30年と強い日差しから守ってくれそうで頼もしい。
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