先日、自分にはあまり似合わないお洒落なカフェに入って財布を取り出したら、「ああっ!あの竹ですね!」と店員さんが口を大きく開けて驚いてくれた。そこまでビックリしないだろうと思いながらも、嬉しい。一日ハッピーな気持ちで過ごす事ができた。そんな虎竹シリーズで一番人気は、やはり虎竹名刺入れだ。
そして、これが虎竹名刺入れの原版と呼んでいる加工前の部材である。精密に切断された虎竹を丁寧に生地に貼り付けてあり、これから革細工の工程に進んでいく。それにしても数十単位で作られたものを並べてみたのだけれど、すでにこの段階で美しい。
横から見ていただくと、竹ヒゴがカマボコ状になっていて、手触りが良い事がお分かりいただける。模様のように見えているボツボツは維管束と言う竹の繊維で、表皮に近いほど密になっていて強度が高い。つまり、虎竹名刺入れは使い手に優しく、竹本来の堅牢さを持っているという事だ。
竹は松竹梅の中にあって縁起がよく、何より神秘的な成長力から古来大事にされてきた素材。そして、虎は千里行って千里帰ると言うほどの勢いがあるたとえなので、バイタリティあふれる方にはピッタリだと思う。「世に生を得るは事を成すにあり」土佐高知の英雄、坂本龍馬のような事を話すあなたが持たないで、どうする。
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