暑い中、虎竹光悦寺垣の製造が始まった。この竹垣には幅3尺(約90センチ)から7尺(約210センチ)幅まで定番で用意してあるのだが、7尺や別誂えの8尺くらいになると、かなりの大きさで設置する場所も限られる。
光悦垣や袖垣などをご覧いただく場合、多くの方が一本の竹で柱部分を作っていると思われてるようだ。しかし、よく注意してもらうと孟宗竹の芯に、細く割った虎竹を巻き付けて製作している事がお分かりいただけると思う。だから竹節部分をずらして模様を作る事もできる、こうご説明すると見る目が全く違ってくると皆様に言って頂ける。
芯に巻いていく竹を「巻き竹」と呼ぶが、長い柱用の巻き竹は均一に細く割るのが難しく専門の内職さんがいた。二台の10tトラックを満載にして、竹製品や竹材を関西まで運んでいた頃には、このような光悦寺垣や袖垣に関わる職人は、内職さんも入れると40~50人いたのではないだろうか。袖垣を飾る竹枝を集めてくれる方々もいたし、竹格子を縛る四万十川流域のカズラを採取して来る職人もいた。
現在では、ほとんどの工程を一人の職人が最後まで仕上げていく袖垣作り、それでもやはり出来あがりは威風堂々としていて、昔と何ら変わらない。
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