竹箸はじめ、竹スプーン、竹フォーク、竹ナイフなどのカトラリー類までも無塗装で仕上げて欲しいと言うご要望を頂戴する事がある。自然志向の方には、せっかく環境に優しい天然の竹を使用しているのに、ウレタン塗装などしてしまうともったいないと感じられるようだ。しかし、竹虎にある竹箸、竹カトラリーは全て国産だから、防虫剤や防カビ剤など一切使用せずに製作している。従って、竹素地のままだと実は管理が非常に難しい。
お客様がご家庭で使用される場合にも、無塗装だと竹繊維に食材や調味料の色が染みこむ事もある。何より竹の場合はカビが心配だ。季節によっては加工している間にもカビが生えてダメになる半製品が、それこそ山のようにあるくらい、竹はデリケートな素材だと知っておいてもらいたい。
ただ、やはり過敏症の方で、どうしても無塗装でないとお使いいただけない方もおられる。そのような場合には無塗装よりは、漆仕上げをオススメしている。白っぽく見えるウレタン塗装した通常の竹カトラリーに比べ、ウレタン加工する前の素地に漆を塗布したものはコゲ茶色の渋い色合いになる。塗っては乾かし、塗っては乾かしと言う工程を4回も繰り返すが、この季節は湿度が高く比較的仕上がりは早いので、お客様には喜んで頂けそうだ。
コメントする