婚礼が決まったら祝儀籠に鯛の尾頭付きを入れて行く、高知県ではそんな昔からの習慣があって竹虎の店頭には、つい最近まで祝儀籠なる縁起物の籠が置かれていた。編まれる職人さんが高齢化したと事もあるが、近年では伝統が途絶えて使われる事がなくなり製作していない。
しかし、そんな祝儀籠を他の地域でも盛んに使っていたのだと知って嬉しくなった。かなり裕福なお家でのものだろうか、普通に見る籠より大きく深さもある。何より虎竹が使われているのが素晴らしい、初めて土地でこうして出会うのだから改めて虎竹は凄い竹だと思う。
赤茶けた籠の方は少し古い染め竹だけど、虎竹の方は比較的新しい作りのものだ。もしかしたら祝儀用として実際に使用された事はないのかも知れないが、この地でも確かにこのような形の竹籠が伝承されてきた証の籠だ。
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