竹炭パウダー を使った食品は珍しくなくなった、「竹炭の入った真っ黒い●●●」という売り文句も見かけなくなり、すっかり定着した感じがする。けれど、元々炭を食する文化というのは田舎には残っていて、炭職人に胃腸の悪い人はいないと言われて、炭窯に行くと働いている年配の方がガシガシ炭をかじっていたりしたものだ。
そうそう、戦国時代に活躍した忍者が解毒のために炭を携帯していた話もする事がある。炭は知れば知るほど不思議な効果があり、古来活用されてきたものなのだ。先日は美味しいと評判らしい竹炭カレーパンを頂きながら、部屋に入ると明らかに空気感の変わる竹炭倉庫の事を思い出していた。
竹炭トンカツなるもの食べた事がある、黒豚を使っているので黒い竹炭の見た目は相性が良いと思った。
ところで、牧野富太郎博士生誕160周年記念の竹炭クッキーには、博士銘々の土佐虎斑竹を焼き上げて特別にパウダーにしている。現在、国内には日本製、海外製造含めて色々なものが流通しているが、孟宗竹以外の竹を炭にすることはないので、超レアな炭と言える。
美しい虎竹の竹林にある竹も、多くの竹には虎模様がなく活用方法に苦心する事がある。そんな竹を、身が薄く効率的には良くもないけれど何か皆様のお役に立てるようにしたいと竹炭にした。
土窯で高温で焼き上げるから黒いと思われがちな竹炭が銀色に輝いている。まさに最高級の証だ。
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青物細工と言って、伐採した真竹の表皮を磨く(剥ぐ)事もなく、油抜き(湯抜き)する事もなく素材そのままに籠や笊に編み込んでいく技法がある。昨日もそんな話をしたばかりだが(笑)、日本の暮らしは竹と共にあり、まさに「一日不可無此君(竹無しでは一日も暮らせない)」だったから農作業、山仕事、海や川の漁、日常生活には様々な竹製品があふれていた。そして、その多くは機能性、実用性が一番、もっと言えば量も必要だから竹表皮が付いたまま加工するのが普通だった。
良くご覧いただきたいのだか今回の青竹手付き収穫籠 は、籠全体に青い竹表皮付の竹ヒゴが使われている。竹は竹表皮部分が一番耐久性があって強い、竹表皮を取った内側の竹ヒゴを使う場合もあるので、実は贅沢に竹材を使った籠でもある。
武骨に編んでいく畑で使われる収穫籠と言えども、口巻を見れば職人の腕前がいかほどがすぐに分かる。
更に、この底部分の力竹のあしらいはどうだ。惚れ惚れする、傷むまで使うとなれば何年かかるだろう?
竹の質もいい、やはり竹はイネ科だけあって寒暖の差がある山間部に良質な竹材がある。硬く、粘りがある真竹だけれど、それでも近年は虫に注意していて旬の良い時期の竹しか使わない。だから今の在庫がなくなれば竹を伐って編み始める年末から新春までは手に入らない。
竹冠の漢字の多さから、古来日本人の生活には竹が欠かせなかった事が分かる。竹を必要をしていたのは何も日本だけでない、竹の本場中国でも「可使食无肉、不可使居无竹 (食事で肉がないのは許せるが、暮らしに竹がないのは許せない)」と言う言葉まである(笑)。竹の成育するアジア一帯で衣食住に渡り、それだけ様々な用途に活用されてきた竹だから、帽子なども当然のように作られていた。
ただ、国産で製造されていた網代編みのハット型や野球帽、あるいはサンバイザーなどは、特に若い世代の皆様でご覧になられた方は少ないと思う。自分も納屋から母が使っていた渋い色合いになった竹編み野球帽が出てくるまで、すっかり忘れていた。ところが、思い起こせば小さい頃には竹虎で仕事する大人達は、ほとんどこの竹帽子を被っていた。高知の強い日差しには、軽くて通気性がよい竹編みの帽子は欠かせなかったようだ。
しかし、竹帽子の製造が日本から海外に移ってしまってから、どういう理由だったのか竹網代の野球帽はパタリと見かける事がなくなった。竹ビーズのハンドバッグやベルトのように、もしかしたらブームのひとつだったのかも知れない。そう言う意味では、手間がかかり少量しか作る事のできなかったゴザ目編みの竹帽子は、今でも現役で愛用しているから息が長い。
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婚礼が決まったら祝儀籠に鯛の尾頭付きを入れて行く、高知県ではそんな昔からの習慣があって竹虎の店頭には、つい最近まで祝儀籠 なる縁起物の籠が置かれていた。編まれる職人さんが高齢化したと事もあるが、近年では伝統が途絶えて使われる事がなくなり製作していない。
しかし、そんな祝儀籠を他の地域でも盛んに使っていたのだと知って嬉しくなった。かなり裕福なお家でのものだろうか、普通に見る籠より大きく深さもある。何より虎竹が使われているのが素晴らしい、初めて土地でこうして出会うのだから改めて虎竹は凄い竹だと思う。
赤茶けた籠の方は少し古い染め竹だけど、虎竹の方は比較的新しい作りのものだ。もしかしたら祝儀用として実際に使用された事はないのかも知れないが、この地でも確かにこのような形の竹籠が伝承されてきた証の籠だ。
遠くにナリヒラダケ (業平竹)の竹林が見える、今時ならスラリと伸びた筍が見られるのではないかと思い行ってみた。この竹は関東から西に広く成育しているが、同じナリヒラダケでも地域によって微妙に異なる5種ほどがある。しかし、いずれも節間がスラリと長くスマートで観賞用に好まれるのが分かる竹だ。
思った通り、ちょうど筍があちらこちらから伸びはじめている所だった。この竹には、別名ダイミョウチクという名前もあって、昔は大名しか食する事ができないくらいだったと教えていただいた事がある。アルミホイルに包んで焼いて出してもらった筍はホクホクして美味しくて、さすが大名だと納得した。
顔を出し始めたばかりの筍もあれば、スラリと高くなっている竹もある。あまり太さのある竹ではないが、この節間の長さが伸びやかな印象として見ていても気持ちがいい。
前にも書いた事があるけれど、命名は何と虎竹と同じく只今NHK朝ドラ「らんまん」で全国の皆様に名前を知っていただいた牧野富太郎博士だ。名前を付けるに当たり、全体の姿形の端麗さは男性的だけれど節に女性的な優しを感じるとして万葉歌人の在原業平(ありわらのなりひら)がその由来となったそうだ。このような名前は、植物の精だと自ら言った博士にしか付けられない。
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ひょんな所で故・廣島一夫さんの鮎籠に出会った。廣島さんにお会いさせて頂いたのは一度きり、宮崎県の山深い日之影町を中心に集落を回りながら籠を編んできた昔ながらの竹職人だった。ご本人は「竹細工は道具」だと言われていたそうだけれど、遺された籠を見ていると全てが合理的で高い美意識を感じる。このシタミと呼ばれる丹精な作りをした魚籠はどうだろうか?
鮎が飛び出さないように、突き出した口部分に巻かれた竹あしらいも素晴らしい。本体の緻密な編み込みに比べて肩部分の竹ヒゴは幅があり、あえて粗目にして空気を取り込みやすくしている。首に巻いたタガや胴体に見える補強のために縦に入れた竹ヒゴは廣島さんの工夫と言うから、伝統の竹細工はこうして少しづつ進化してきたのだ。
旧知の職人さんが引退される時、最後だから手元に置いておきたかったという魚籠 を譲り受けた。地元では腰テゴと呼ばれていた籠は、基本的な形はシタミと同じで、鹿児島と宮崎という隣同士の県で繋がりがあった事を感じさせる。
ところが、大阪の万博記念公園にある国立民族学博物館に仕事でお伺いした時、驚くような魚籠を発見した。あの竹職人の祖父世代が編んだものだろうか?くらいに思っていたら何とネパールで使われていた物だと記載があったのだ。
竹細工は東南アジア一帯にあり、似たような籠やざるも多数あって、古から日本との結びつきの中で伝わった技があるように思う。そして、その竹編みが日本にある品質の高い竹材と、日本人特有の感性でアートと呼びたいくらいの高みに昇華した一つが廣島一夫さんの鮎魚籠だと言っていい。
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今の季節に竹林を注意深く見ると、このように竹葉のない、まるで釣り竿でも立てているかのようになっているのに気がつく。これは、筍から伸びて竹になっいるのは真竹 だ。三大有用竹と呼ばれる竹の中では、まず孟宗竹が一番先に筍が出て、それから淡竹、真竹は一番最後に生える。
真竹の若竹は青々とした色合いが特別美しいので見惚れてしまうほどだ。そして、竹皮に特徴があって孟宗竹と同じくお馴染みの模様がついている。かつて竹皮はお肉を包んだり、オニギリを包んで竹皮弁当にしたりしてきたので見慣れている方は多いと思う。
この竹皮を脱ぎ落としながら真竹はドンドンと伸びていき雨の多い梅雨時なら一日に1メートルも成長する事がある。だから今時の竹林は数日で景色が変わってしまう。
真竹は節間が長いのも特徴のひとつ、粘りとしなりがあり竹籠や竹ざるに適した素材。青竹細工としても、あるいは晒して白竹としても、竹製品には一番多く使われる竹材でもある。
それにしても不思議なのは竹皮の模様だ、孟宗竹や真竹の竹皮には虎のような模様があるけれど、その下から現れる竹表皮に模様がなく、反対に竹皮には何の模様もない淡竹の仲間の虎竹には、親竹になったら虎模様が浮かび上がって来る。自然の神秘としか言いようがない。
野冊をご存知だろうか?野冊は「やさつ」と読むが、自分も含めて普通の方々には使い方はおろか、まず読み方も分からないと思う。野山に植物採集に出かけた際に、草花を持ち帰るために使う道具だと知ったのは、竹で作られるこの野冊を復刻できないかと依頼を頂いた時だった。
初めてだったその時には、本当に何も分からなかったので、実際にお使いになられている現品をお預かりして全く同じに製作させて頂いた。出来あがった野冊を手にしてみて、軽くて通気性の良い竹は、このような道具にまでなるのだと感心したものだった。
調べてみたら最初製作したのが2007年の事だから、あれからもう16年も経ったのだ。今回改めてNHK朝ドラ「らんまん」で全国的に注目され、来場者も多くなっている牧野植物園 さんから野冊の製作を頂戴した。竹虎が作るなら牧野富太郎博士に命名いただき、昨年末には二回目の移植をさせてもらった土佐虎斑竹を使うしかない。
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虎竹を移植するなど、70年ぶりだと話す山の職人が厳選した竹を掘り起こし牧野植物園に移植するまでの2日間を密着してYouTube動画にしている。
牧野博士も野山には野冊を携帯されたそうだが、もちろん当時は虎竹野冊などはない。
博士がご覧になられたら、この色合いをどう言われるだろうか?使っていただきたかったなあ。
実際に持ってみたらこんな感じになる。採取した植物をそのまま挟むのではなく、吸水性のある新聞紙などを使うそうだ。野冊はアルミ製やプラスチック、樹脂製などもあるようだけれど、植物を志す者が手にするのは竹しかないと思う。
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別注で製作させて頂いた虎竹傘立てのモデルとなったのは虎竹フロアライト (丸筒)だった。竹虎の竹照明の大きな自慢のひとつは、土佐虎斑竹と土佐和紙という高知に昔からある地元の秀逸な素材を組み合わせて製作している事だ。
どちらも土佐の雄大な自然、面積の内84%が森林という山の国が育んだ素材だから意味がある。そして、さらにその土地で熟成された人の技が加わるから、多くの方を魅了する灯りが生まれるのだと思う。
これが、その優しい灯り。竹と和紙のフロアライトなど、若い方で初めてご覧になられる事があるかも知れないが、おそらく懐かしさを感じているのではないだろうか。心安らぐあたたかい気持ちになっているのではないだろうか。
竹のしなやかさを活かして先人から繋いできた竹灯りには色々な種類があって、フロアライトだけでなくスタンドライトやペンダントライトもご用意している。心地良い竹割の音から始まる職人の手業もYouTube動画でご紹介しているので、一度ご覧ください。
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竹と和紙は本当に相性が良い、ほのかな灯りに竹編みのラインが浮かび上がる虎竹フロアライト(丸筒)があるだけで部屋が和む。蚊取り線香の煙がゆらぐ、ヒンヤリとした板の間に腰をおろして涼む夕暮れには団扇が似合う。
ゆったりとした時間を演出してくれる竹灯りは八ツ目編み。以前にはヤタラ編みの傘立てがあったけれど、今回はこの編み込みで雨の季節にふさわしい傘立てが作れないだろうかとお問合せをいただいた。
そう言えば、どうして今まで傘立てを忘れていたのだろうか?だからお客様のお声は有難い(笑)。
竹の光にうっとりすると同じように、玄関先で訪問いただく方々を魅了する事もできるはずだ。
こうして見ていると傘立ての内側に入れている金属筒の色合いが少し気になってきた、艶消しの黒で塗装してみようかと思っている。
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梅干しざる の製作も最盛期に、たまたま訪ねたご夫婦がタイミングよく梅の収穫を楽しまれていた。完熟した梅で作る梅干しも良いが、このような青梅で漬ける梅干しは歯ごたえがあって好きだ。学生の頃、全寮制の中高一貫校だったので食堂で出される食事だけでは足りず梅干しを毎日食べていた。600人が一度に食事できるだけのテーブルが並んでいたが、その中央に梅干しの容器が置かれていて、梅干しだけはどれだけ食べても、通りがかりに摘まんでも良かったので恐らく一生分を食べたのではないか(笑)。
まあ、しかし今回は梅干しのお話しではない、「花より団子」という諺があるけれど「梅より竹ざる」なのだ。梅を入れている古い竹ざるの口巻が気になった。実は竹ざる、竹籠の口巻の方向はほとんどが右巻なのに、この竹ざるの方向が左巻きになっているのだ。
こうして見ると分かりやすいと思う。竹細工に使う竹は材質がしっかりしてくる3年竹を用いるが、口巻には柔らかい若い竹が使いやすい。何周もしながら竹ヒゴを縁に巻き付けて仕上げていく竹の巻き方の方向が反対なのだ。
例えば、この経年変色を知って欲しくて用意していた真竹の手提げ籠を見ていただくと、口巻きが両方とも同じく右方向になっているのがお分かりいただけると思う。
伝承された技を用いて編まれて、又それを伝えていくので昔に作られた古い竹籠などを見ても右巻きは変わらない。ところが、九州のごく一部地域と、東北の篠竹細工には口巻きが反対に左巻に作られた籠がある。九州の竹籠は虎竹と同じ仲間の淡竹(はちく)を使っているから大好きだ、それで左巻きだからその職人の細工はどこで見てもすぐに分かる。
最下段に分かりやすいようにYouTube動画を用意している(16分38秒から口巻のシーンです)。右利きの人が多いので、竹編みも右手を多用するのが自然だから口巻は右巻きとなっているのだ。もちろん職人の中には左利きもいたと思うが、昔は師匠から習った通りに編んでいくから口巻きの方向は同じになる。また、生活道具として修理も多かったから口巻の方向を揃えるように指導される事があったのだろうと推察している。
いつだったか口巻きが反対の竹籠に出会った事がある。真竹が使われている、更にその土地の特徴が色濃く出ている籠だったので驚いた。製作した職人に「あなた、左利きですか?」と尋ねたら、その通りだった。竹細工を志す若者が少なくなった近年である、左利きの作り手なら、その職人が作りやすいようにと師匠が言ってくれたそうだ。
あの方らしいな...。
師匠の方の優しい眼差しを思い出せて今朝は幸せな気分だ。
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雑誌「momo」に掲載いただいた白竹三段ピクニックバスケット は人気となっているキャンプやハイキングに持っていっても雰囲気が良いので、皆のテンション上がりそうだ。竹弁当箱の中でも一番容量の大きなタイプを取り上げてもらっているが、竹のピクニックバスケットやランチボックスはタイプやサイズを結構色々とご用意しているので、お出かけの人数などによって楽しくお選びいただきたい。
野外の行楽特集で知らなかった便利そうなグッズが載っている、こうしてドンドン新しい物が作られていく中で昔からある伝統の竹細工は少し異色ではないだろうか。しかし、思えば自分たちにとっては馴染みの弁当箱のひとつであっても、今までご存じなかった若い世代にとっては、まさに新製品のような感覚かも知れない。
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白竹三段ピクニックバスケットは、ご家族の人数にあわせてご使用いただく事もできるので、使い方やお手入れ方法はコチラのYouTube動画も参考にしてください。
竹弁当箱の良さのひとつに通気性がある。細かい竹ヒゴでギッシリと編み込まれていても小さな隙間はあって適度に熱や湿度を逃がして中の食材が蒸れる事がない。夏のレジャーに、秋の運動会にと、是非活躍させていただきたいと思っている。
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ちょっとしたお買い物に一番多用しているのが真竹三角革持ち手買い物かご だ。竹編みの手提げ籠は、ざっと見渡すだけでも30個近くはあるだろうか、車の中にも常に2~3個置いてあって色々と使っているけれど、やはりついつい手が伸びる籠というのがある。白竹八ツ目角籠バックは、堅牢な作りで気を使わない所がいいし、持ち手に巻いた籐の感触も大好きだ。現在竹の花が咲いてしまって材料不足から製造が進まないスズ竹市場籠などは軽くて腰当たりが使いやすくて良いい。
ところが、この真竹三角革持ち手買い物かごが出来てからはコレばかりになってしまった。そもそもスーパーに買い物に行くにしても、ガッツリと食材を入れる訳でもないのでサイズ感が合っている事も大きい。きっと同じような方もおられるだろうと思って、新しく10個製作する事にしたのだが、試しに一つはスズ竹市場籠のパイプ持ち手のように紐を通してみた。自分は持ち手を籐で巻いたタイプを昔から使っているので、同じように藤巻きにしてみる。
やっぱり革持ち手の方がシックリくるように思うので、後の籠は革の職人さんにお願いすることにした。試作で製作してみた籐持ち手、きっとお気に召される方もおられるはず(笑)そこで、いつものようにYouTube特別販売でご紹介してみます。個性派な逆三角形の竹かごバッグは、トライアングルバッグとも呼ばれているとか、いないとか。とにかく、お出かけを楽しくしてくれるのは間違いないオシャレな相棒なのだ。
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美しい煤竹 に出会った、この光沢のある色艶にはドキリとしてしまう。一体こんな竹はどこに生えているのだろうか?そんな風に考える方がいてくれたら嬉しい(笑)。普通は、これほどまでに鬼気迫るような力強い竹材をご覧になられても何気に通りすぎる事が多い。
この竹が、どこに生えているのか?実は世界中の竹林を探してみても、この竹が成育している所はない。煤竹の生まれる場所は古民家の屋根裏なのだ、囲炉裏の煙に100年、150年、200年と長い時間をかけて燻されている内に、このようなえも言われない輝きを放つ竹になる。
だから煤竹の良いものは、火を焚いている期間が長い寒い地方に多い。古い民家を解体する時に、大切に運びだされる煤竹は長い間の煤がこびりついて真っ黒になっている、それを丁寧に洗って注意深く火抜きをする。虎竹の油抜きをするガスバーナーでは火力が強すぎるので、もっと弱い火を使うのだが、そうすると人の手では作り出せないような色合いの竹肌が表れてくる。
何か透明な塗料でも塗っているのですか?油抜きした竹を見て質問される事があるけれど、この輝きは竹の持つ自然の光だ。自分には竹のダイヤモンドのように見える。
「時間職人」が丹精こめて仕上げたダイヤモンドに、更に匠の技が加わるとどうなるのか?たとえば渡辺竹清作の煤竹パーティーバック、年に一度自分が手にして初詣に行く自慢の逸品だ。
竹の事になると居ても立ってもいられない、何とか日程をやり繰りして熊本県にある問題の竹林にやって来た。ご案内いただく職人さんに続いて歩きながら何カ所かの山々を回るけれど、遠くからは別段変わった風には見えない。少し元気のない普通の真竹の竹林である。短い期間に数百束もの竹を伐採すると聞いて、どのようにされているのか?不思議にも感じていたが、虎竹の里のように急峻な山道を登る必要もなく、このような平坦で道路脇の竹林は仕事もはかどりそうで恵まれている。
おっと、しかし、やはり此処にもイノシシが身体を擦り付けた跡が残れさている。ただ、このような竹は虎竹の竹林でも沢山見られるので、イノシシが今回の虫害と直接関係があるとは少し考えにくい。
竹伐採をされてきた山の職人さんが、分かりやすいように赤いマジックで印を付けてくれている。しかし、辺りを見回して少しギョッとする、マークをしてくれるまでもなく、横にも、その隣にも、ここにも、あそこにも同じような小さな穴が開けられた竹ばかりなのだ。
中には、このように二つも穴の開いている竹もある、まさかこれほどまでとは...予想以上の虫害である。
去年、今年あたりから急に被害が大きくなったと話されているけれど、立ち枯れしてゴマ竹になった竹にも同じ穴が見られるので前々から虫の被害は少しづつあったようだ。虫害の急拡大には何か理由があるのだろうか。
数年前に竹の講演で招待いただき、色々と見学に訪れさせてもらったブラジルやメキシコの竹林で見たような大きな虫の穴ではないものの、結構大きな穴を見つけた。これは又別の虫のによるもののように思う。
穴の開いた竹を割ってみると黒ずんでいたり、粉をふいていたりと竹細工や加工ができるような竹材ではなくなっている。園芸やその他資材用に使うにしても、このような穴が沢山開いた竹では販売が難しい。
タケノコムシ(ハジマクチバ)と言う蛾の幼虫が筍の時に入ってこのような穴を開けているのではないかと今のところ考えている。竹の節間に等間隔に明けられた穴は、筍の時に虫が食い破って貫いたものではないかと思うからだ。
しかし、どうもそれだけでは納得できない所もあり、伸び出していた筍を許可をいただいて何本か折って皮を剥いでみたりして痕跡を探してみたが見つけられなかった。
真竹だけでなく、淡竹の竹林で同じような状態だった。
今や当たり前のようになったテング巣病が、竹林でもいたる所に見られている。健康でない竹の抵抗力の低下が、ひとつの大きな要因となっている事は間違いないと思っている。
真竹、淡竹、そして孟宗竹のウラ(先端)の柔らかい部分が食害にあっているとの事だったが、今回はじめて女竹でも全く同じ症状の竹が見つけられた。これには山の職人さんたちも一様に驚かれていたが、竹なら種類を問わず食害に合うという事を頭に入れておかねばならない。竹籠や竹ざるには籐を使う場合があるけれど、竹を食する虫はこの籐にも同じような穴を開けてしまう、つくづく竹には愛情をもって良く見ておかねばならないと思う。
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「竹の危機ではないか?」わざわざ熊本から来られた職人さんは深刻な表情だった。竹虎とは祖父の時代からのお付き合があり、熊本から長崎まで九州一円で竹伐採を続けてきた数少ない竹一筋の方が手に持っているのは、一節一節に一定の間隔をおいて小さな穴の開いた真竹だ。
近年、どこの竹林でも増え過ぎだイノシシによる筍の食害があるが、同時に竹の根元に身体を擦り付けてキズにしてしまう被害も多い。泥遊びの好きなイノシシが、身体が痒いのか竹林のあちらこちらに跡を残している。だから「寄生している虫を、イノシシが広めているのではないか?」一緒に山で働く職人の奥さんが言うのも納得できる。
しかし、イノシシが竹にキズを付ける事はあっても竹の害虫との関係はあるのだろうか?
鳥が突っついているのでは?そんな話もあったそうだ。硬い竹表皮に、こんな穴を開けるなんてと突拍子もないように聞こえる。色々な風説があるのは、それだけ被害が大きいという事だと思った。
実は昨年の秋に宮崎の竹林で、やはり同じように小さな穴の開いた真竹を見せてもらった。タケノコムシ の食害ではないかとの事だった。宮崎県と熊本県は隣同士だし、症状も酷似しているので恐らく同じ害虫によるものだろう。
実は、あまり知られていないが真竹の竹林にはテング巣病が広がり酷い状態だ。これは九州に限った事ではなく、東北から関東、東海、関西、中国、四国と見かけない所はない、そんな抵抗力の弱まった竹に虫が入りやすくなったのではないだろうか。
熊本の竹林での虫害は、特に昨年から目立ちはじめ、今や伐採をしている竹林で被害のない所はないと山の職人は言う。「虎竹は大丈夫ですか?」近くの竹林では真竹だけでなく、虎竹の仲間の淡竹(はちく)にも被害が出ているからと心配して頂いた。虎竹の場合は、テングス病も、このような虫害も今のところ見られないが今後は厳重な注意が必要だと感じている。
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それにしても熟れないお菓子作りなどするものではない(笑)。3月には発売する予定で年初から準備ていた虎竹炭クッキーは、4月になり、5月の連休になり、そしてようやく6月の今日になって発売する事ができた。そもそも高知出身の牧野富太郎博士は世界的植物学者であられると同時に竹の研究でも第一人者であり、多くの竹や笹類にも関わって来られたと聞いている。高知にしか成育しない虎竹に「土佐虎斑竹」と命名された辺りにも、郷土の誇りや愛情をずっと感じてきた。
牧野博士生誕160周年を記念するものであるならば、この虎竹を使わねばならないと思い、竹炭パウダーにするには普通だったら孟宗竹でしか焼かない竹炭を日本でただ一つ虎竹で焼き上げた。
竹炭クッキーに作って頂くお菓子屋さんも地元でないと博士が悲しむかも知れない。ちょうど高知市には誰もが知っている、あの有名な夢の国のお菓子を作る、まさに知る人ぞ知るメーカーさんがある。無理を言って小さなロットでお願いさせてもらい今回のクッキーが実現した。
牧野博士が「植物の精」とご自身を語られたように、自分達も一人一人が「竹の精」となり竹の良さを世界に伝えるエバンジェリストになりたいと改めて思っている。
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高知県には鰹と坂本龍馬の他にも、この土佐の風土と文化が生み出した日本唯一の虎竹がある事を知って欲しくて、その想いが強くてYouTube動画まで製作してしまった。動画のバッグに流れるのは高知で活躍するシンガーソングライター江口美香 さんに竹虎創業120周年記念で作ってもらった「まっすぐ~虎竹の里~」。竹虎にお電話頂いて保留になった時にもかかる曲で、何とバックコーラスに社員・職人が全員参加したという曲だ(笑)。
そして、今年はNHK朝ドラで大注目されているから、高知なら鰹、坂本龍馬、牧野植物園だろうか。実は、元々高知県に観光に来られた方にオススメする一番の名所は桂浜でも龍河洞でも播磨屋橋、四万十川でもなく自分は牧野植物園をお教えしてきた。都会から来られた方には特に大好評で、散策しているうちにあまりに心地が良いので飛行機の予約を最終便に変更して帰ったよと、喜んでいただいた事もある。
そんな牧野植物園には、虎竹命名の縁があって20数年前に虎竹を移植させて頂いている。ところが、虎竹の里以外では虎模様の付かない不思議な竹は、やはり牧野植物園でも思い通りに育っていない。そこで昨年末に新たに場所を用意いただいて移植させてもらった。
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この時の虎竹移植に密着したYouTube動画があります、よろしければご覧ください。
さて、牧野富太郎博士の生誕160周年を祝って虎斑竹のスペシャル竹炭を使った、博士の虎竹炭クッキーがようやく焼けました。近日発売予定です、こうご期待!
食べた社員の表情で、クッキーの味が分かります。
あれは、いつだったか地元の中学校にお招きいただいて竹の授業をしていた時だった。教室にいる生徒の皆さんに向かって「NO BAMBOO NO LIFE」の意味は分かりますか?と聞いてみた。実は、たまに人前でお話しさせてもらう機会があると同じ質問をしてみるのだが、あまり手を上げてお答えいただく事は少ない。しかし、この時は勢いよく手を上げて答えた男の子がいて驚いた。
しかも、あまりに自信満々に正解を言うので、どうして知っているのか訊ねたら、何と「NO KATSUO NO LIFE」と文字の入ったTシャツを着ているからと笑った。彼は鰹の一本釣りで有名な中土佐町久礼から通って来ている学生さんだった。
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「KATSUO」だけでなく近年「NO ●●●● NO LIFE」と見かける事がある。自分たちにしか出来ない事で社会に貢献する事は、時代がどう変化していこうとも大切な事だと思う。竹虎には、竹 しかないので2011年から「NO BAMBOO NO LIFE」と掲げ続けてきた、「●●●●のない人生なんてない」が日本にもっともっと広がればいい。
コロナが収まって沢山の観光の方が南国土佐に戻って来て頂けるようになった。まさに高知だけに戻り鰹のような勢い?だろうか。特にNHKの朝ドラ「らんまん」で注目を集めている牧野植物園などは既に昨年末からお客様が増加傾向だったけれど、遂に先月は月間新記録だったようだ。
さて、そんな高知の玄関口である龍馬空港には、鰹の一本釣りで有名な中土佐町久礼の大正市場にある田中鮮魚店の大将、田中隆博さんの等身大パネルや、顔出しパネルが設置されていてお客様を出迎えている。高知と言えば全国の方々誰に聞いてみても、やはり鰹なのだ。実は自分も小さい頃は、毎日の食事はもちろん何かと言えば鰹だったので「またか...」とあまり好きではなかった。新鮮な魚をタタキにする事はないので、ほとんど生の刺身で頂いていたが、あの分厚い切り身とモチモチ感に若干うんざりした事さえある。今にして思えば恵まれすぎている(笑)。
そして、高知は坂本龍馬である。観光にお越しになられて桂浜の龍馬像をご覧になられない方などいないのではないかと思う。太平洋に向かって建っている姿は何度見ても荘厳だし、もし初めてのファンの方なら感動せずにはいられない。
しかし、何にか忘れてはいないだろうか?鰹と坂本龍馬の国にも、それらに負けない日本に此処だけの虎斑竹 がある。鰹の泳ぐ太平洋の潮風が模様をつけるとの説もある不思議な竹であり、龍馬の時代にも土佐藩山内家に年貢として献上された由緒ある竹、今や全国に知れ渡った世界的植物学者、牧野富太郎博士が命名した竹なのだ。
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竹製の簾(すだれ)は、これからの陽射しが強くなる季節には日除けとして使われる事も多くて、こちらは結構目立つので記憶されている方は多いのではないかと思う。ところが、水切りや、ザル蕎麦などで脇役となって頑張っている簾についてはどうだろうか?たとえば、この食卓に水切りの滴が落ちない竹製箱型すだれ蕎麦皿 にも竹簾が使われている。竹集成材で作る四角い形にピッタリの簾でないと具合が良くない。
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このように控え目ではあるけれど、無くてはならない名脇役は台所だけでなく、業務用としてレストランやホテル、食品会社の現場にも多々ある。製造する食材や、機械の規格によってそれぞれ異なるサイズの竹簾は概ねこんな感じで作られている。
ヒゴ幅は7センチ~40センチの間で、たれと呼ぶ長さは7センチ以上ならご希望のサイズで製造することができる。別注と聞くとロットが気になるところだと思うけれど、何とわずか10枚から対応させて頂いているので注文しやすいのではないかと考えている。
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古い竹ざるがある、かなり大きなもので現在ではほとんど編まれていない竹細工だ。竹虎で作る国産竹ざる60センチは尺に直すと2尺だが、こちらの竹ざるは更に大きく3尺(90センチ)と4尺(120センチ)もある。このような大型の竹細工は核家族が進み一世帯の人数が少なくなった近年使われる事もなくなり、従って職人さんもいなくなってしまっている。
ところが、このような骨董品と言われても仕方ないような竹編みにも、忘れた頃にポツリと求められてお声がかかる事があるのだ。また、悪い事にこのような竹ざるを自分が個人的に復刻したくて仕方なくなる。別注品なので時間はかかる、2か月だろうか?3ヶ月だろうか?もう少し先になるだろうか?いやいや、来年である。なぜって、この竹ざるをご覧いただくと分かるけれど縁に使う太く長い孟宗竹すら今では材料がない。
もちろん竹林に行けば竹は沢山生えているけれど、今は旬が悪いから伐採しない。秋以降に竹を伐りだしてからの製作となる、しかし既に予定されている仕事があり、余分な竹材の確保が必要な別誂えは後回しになって、どうしても年内には間に合わない。竹籠のや竹ざるの修理や別誂えのお問合せの方は、こうやって時間のかかる事をどうかご理解いただきたい。「時間がかかりすぎるのでキャンセル」なら最初から日本製竹ざる はあきらめて、別素材で代用した方が良さそうだ。
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夏が近づくと鰻が食べたくなる、県外でも色々と鰻を食してみたが自分の口にはパリッと表皮を焼き上げる高知の鰻屋さんが一番合っている。ところが、今でこそ鰻屋さんで頂くようになったけれど小さい頃には鰻を店で食べる事など一回なかった。前にも話したように思うけれど、祖父が出張に連れて行ってくれた時に大阪千日前「いずもや」で食べたのが初めて鰻だ。
なら、それまでは鰻を食べていなかったのか?いやいや皆様の数倍食べていた、何しろ自分で獲っていたからだ。小さい頃の常識では、鰻は買うものではなく、獲るものだった。今でも竹虎で製作している鰻筌にはミミズを入れて川底に仕掛けておく、早朝上げに行くのが毎日楽しみで仕方なかった。当時は川幅が40~50センチくらいの小さな用水路のような所でも鰻がいて面白いように獲れたものだ。それでも鰻筌を沈める場所によって釣果は全く違うので、やっているうちに川底に鰻の通り道が見えるようになる。
鰻筌の他には石グロと言って、石をピラミッドのように積み重ねておき、そこに入り込んだ鰻を鰻バサミで捕まえる方法もあった。キャンプで川原に行った時などに、このような石グロは見かけないだろうか?今では、そうそうありはしないか...。
あとハエナワといってエサの付いた針を複数たらしておく事もあったが、主にしていたのはヒゴ釣りだったのだ。確か120センチくらいの細い針金を、ビニールか何かでコーティングしたようなヒゴの先に釣り針が付いていて、鰻が潜んでいそうな穴に入れて釣りあげる。
恐らくその時にも竹製のヒゴはあったと思うけれど、子供だった自分達には少し高価ものであったかも知れない。今回はこだわりの漁師さんのご注文で、昔ながらの鰻ヒゴをご用意させていただいた。実はどちらが適材なのか知っている釣り人もおらず、孟宗竹と真竹 と両方を使って製作させて頂いている。ひと夏試した感想を楽しみにしている。
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自家製梅干しを作られる方が梅雨の晴れ間に行う土用干しは、梅干しの色づきが良くなり美味しく出来あがるので欠かせない工程であり、その時にお使いいただく竹編み平籠(エビラ)を竹虎では連日製造を続けている。どこの農家さんでも蚕を飼っていた時代があり、その名残で蚕棚として使用されていた古いエビラを納屋から出してきて、干し大根や干し椎茸作りに庭先に並べられている光景は普通だったが、作っている職人はさすがに一人もいなくなっていた。
復刻して良かったと思うのは土用干しだけでなく、近年の食品ロス・フードロスとか言って、昔の日本なら当然の食べ物を大切にする精神が見直されて干し野菜、乾燥野菜などにチャレンジされる若い主婦の方が増えた事だ。
しかし、乾燥野菜は「もったいない」からと言う理由で作るのではない。もちろん、食材が長持ちするのだが、とにかく何と言っても一番なのは野菜が美味しくなるのだ。天日干する事により旨味が増し、しかも栄養価が凝縮されるから素晴らしい。
そして、忙しい主婦の方には嬉しいのが調理時間が短縮できる事。干し大根など良く食していますけれど味の染み込みが早く、食感もしっかりして食べ応えもある。
調べてみると書籍なども沢山あって、実は色々な野菜を干して楽しめるので関心のある方はチャレンジして欲しいと思っている。
乾燥野菜作りに関心を持たれる方にオススメなのはエビラだけではない。土佐伝統の孟宗竹を使って網代編みする国産竹ざる は定番の60センチと、小ぶりな40センチを編んでいる。田舎では90センチあるいは更に大きな120センチサイズを求められる事もあるが、都会のご家族なら40センチもあれば十分かも知れない。
そうそう、60センチ×45センチのエビラ(小)にはベランダで吊るして干したいというお声から紐を通せる穴を開けている。
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真っ白だった竹肌が、このような飴色に変わっているのだから随分と前に作られた物だと分かる。しかも、この艶からすると竹材は火抜きに違いない。白竹の油抜きには熱湯と使う湿式と、火を使う乾式があって経年変色が全く違う。
それにしても秀逸な手提げ籠だ、今まで見てきたどの四ツ目編み手提げ籠よりも存在感がある。
竹ヒゴのあしらいに熟練の技を感じる、竹の節が効いている。
こんな迫力とセンスのある籠を作る方は一人しかいない、ついついこの感動を皆様にも味わって頂きたく画像を何枚もアップしてしまった(笑)。
カズラの使い方も素晴らしい。
竹製オーバーナイター 同様に力竹の籐がポイントになっている。
最後のひとつをお求めいただいて、遂に竹炭ペットのシリーズは全て無くなってしまった。少し残念ではあるが十数年に渡って沢山の方にご愛顧いただいて、格好良く言うと役割を静かに終えたと言う印象だ。竹炭ペットには色々な犬種や猫ちゃん、画像のようなペンギンまであって結構人気があった。元々の動物型があり、その型をひとつひとつ職人さんが刷毛で手塗して仕上げられていたが、今回はその職人さんたちが引退される事になって残念ながら製造中止となったのだ。
細かい手仕事だったから、ペットの毛の雰囲気まで出していただいていた。竹炭 の消臭、調湿効果のある真っ黒い置物はインパクトがあった。
おっと、こちらは本当の黒猫ちゃんです(笑)。ペットの皆さんは本能的に良いものが分かると見えて、このような竹籠には喜んで入る事が多いようです。竹炭ペットが無くなっても竹炭塗料があります、ご安心ください。
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