この物差しを50年以上手元に置いて使っている。竹は真っ直ぐで、安定性抜群、軽くて手触りが最高、さらに竹肌の色合いが飴色に深まり何とも言えない、惚れ惚れしてしまう。
持ち物には名前を書きなさいと教わっていた、素直なので言われた通りに名前を書いている。一生懸命に出来るだけ丁寧に書いたのが文字から伝わってくる、あの純朴な少年は一体どこに行ったのだろうか?
裏にマグネットが付いていて、黒板に貼り付けられるようになった大型の物差しを教室で見た事があると思う。これも竹で作られている。
竹の物差しは、一般のご家庭はもちろん、職人の現場で使われている事も多い。当たり前だけれど、竹職人の仕事場には様々な竹の物差しがある、そしてそれぞれが独特の存在感を放っている。物差しがないと始まらいからだ。細い丸竹で20本もの差しを使っている職人がいたが、長短ある一本一本が格好良かった事を思い出す。
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