網代編みされた国産竹ざるは今やちょっと貴重な存在ではないかと思っている。竹を油抜きせずに青竹のまま使う竹編みの事を「青物細工」と呼ぶが、少なくなった青物の中でもザルを作る職人はかなりレアだ。ホームセンターや荒物屋に行けば安価な輸入品があるし、竹ざるに代替する製品もある。
十数年前の写真を探してみると網代編みの国産竹ざるは職人の工房にも常に積み上げられていた。普通に思っていた、あの竹ざるも今こうして見たら何と熟練度の高いことか!
そして、その竹ざるは毎日のように野菜を干したり、魚を干したりと生活の一部として使われていた。
孟宗竹を使って編み込む、高知の伝統を継承した竹ざるを若い世代に繋いでいく事ができるのか?実はその答えは、この30年ブログをご覧になられているユーザーの皆様ひとりひとりが握っている。
色々な価値観があり、暮らし方も多様化していく日本で昔から続いてきた竹文化にも一筋の光が当てられたら嬉しい。日本の竹を使って、日本の職人が日本の技で編んだ竹ざるで今年も真っ赤な梅干しが美味しくできる事を願っている。
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