一年前から約束していた竹筆職人さんが来社されていた。竹で筆ができるのか?と驚く方もおられるかも知れないが、竹の繊維の細さを活かして実は昔から筆として使われてきた。色々な竹で作られてきたのだが、竹筆には細かく竹を割って製作される茶筅にも使われている淡竹が適材だ。淡竹は前に淡竹の生垣でもご紹介したように、維管束と呼ばれる竹の養分を吸い上げる細かい管の密度が高い。だから同じ淡竹の仲間である虎竹も、細い筆先を作るのに適している。
命名筆としても多用されてきたのは、竹の神秘的な成長力にあやかり子供の健康を祈ったものだ。竹筆作家の釈迦院時雄氏から受け継いだお弟子さんの竹筆を楽しみに待っている。
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