編み上がった磨き鰻魚籠

真竹磨き鰻魚籠


かなり大きめの魚籠だから鰻が一体何匹入れられるだろうか?真竹を磨いて編まれた美しい籠は飾りではない、最後の清流として知られる四万十川や、近年仁淀ブルーとして全国的に有名になりアニメ映画「竜とそばかすの姫」の舞台となった仁淀川などの鰻漁に使われる本物の竹の道具だ。


修理した鰻魚籠


この鰻魚籠にはモデルがある。赤茶色になるほど数十年使ってきた籠の口部分が壊れてしまい、部分的に修復させてもらった事がある魚籠なのだ。手直しした編み込みは色が違うのですぐお分かりいただけると思う。


修理鰻魚籠


修理した魚籠はさっそく何処かの河川でお使いいただいてると思うが、この機会にもうひとつ同じ籠を新調されたいとのご要望で今回の復刻となった。


魚籠底編み、力竹


特徴的なのは底部分、中央を内側に引っ込める形で四隅が地面に着くように作られている。しっかりした力竹が入ってはいるものの必然的に角が傷みやすいのでサビに強い銅線を巻いて補強されている。


真竹魚籠、竹虎四代目(山岸義浩)


鰻は筌で捕る事が多かったが、これは罠を仕掛け置いておく言わば待ちの漁。それに対してヒゴ釣りと言うのがあって、これは鰻が隠れていそうな岩の下や穴に針の付いたヒゴを差し込む攻めの漁だった。ヒゴ釣りならではのエキサイティングさがあったけれど、今思い返せば子供の頃使っていたヒゴは竹ではなかった。それが時を経て、また竹が見直されているようだから面白い。





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