高知特産黒竹で玄関すのこ

黒竹の竹林、竹虎四代目(山岸義浩)


虎竹の里から車で10分の所にある黒竹の竹林にやって来た。この辺りは江戸時代から美しい黒竹が有名で「黒竹なる名品あり、笛に適す」と土佐藩山内家の皆山集という文献にも載っている産地だ。虎模様の虎竹と違って真っ黒い竹で、太さも虎竹に比べると随分と細い。


黒竹玄関すのこ


しかし、竹は大きければ良いというものでもなく、黒竹の細さと色艶を活かして製造しているのが黒竹玄関すのこ。これからの季節は素足でいる事も多くなるが、足裏に何とも気持ちのいい感触がある。革靴で自宅に帰って来たお父さんは、この天然竹の細身の踏み心地にホッと安堵するのではないだうろか。


黒竹


地元大学教授の方が、塩分と植物の成育についてお話ししてくださった事があって、虎竹の模様も海風が関わっているようだが、黒竹にも同じようなメカニズムが働いているように思っている。今まで何カ所もの竹林に入ったけれど、どこも海に近く太平洋からの風を受けやすい所にある。


黒竹玄関すのこ製造


黒竹玄関すのこ


この季節になると、今年も暑くなりそうだなと予感するような日がある。黒竹の竹林に向かうのは冬場だけれど、それでもキラキラと目にまぶしい程の海からの照り返し、この竹も又、土佐の明るい風土が育んだ竹なのだ。





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