蕎麦ざるは、これからの季節は良く目にされる事の多い竹細工のひとつだと思う。日頃はあまり気にされる事もないのかも知れないので、この菊底編みの青竹ざるをご覧になられても特別に感じる事もないだろう。近年では、海外で製造された製品も品質が上がって日本製と遜色ない物があるから、販売する側でも間違えて国産記載しているザルを何度も見かけた事がある。
この竹ざるも何気に見過ごしていたら当たり前の竹ざるでしかないのだが、実は全く当たり前でない匠の竹ざるだ。旬の良い時期に伐採した真竹を使い、竹編み数十年の職人が編み上げる。
軽く、しなりがあり、水切れがよく、水気に強いから扱いやすい。高知は昨日からやけに暖かい、竹林に入ると雨上がりの湿気で久ぶりにムシムシするような懐かしい感じを覚えた。今年の夏も暑くなりそうだ、そうなればまさに、ざる蕎麦の季節、竹ざるの季節だ。
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