本日はまず、こちらのYouTube動画をご覧いただき竹と笹の違いについて大まかに知ってもらえたらと思っている。違いと言っても日本に600種類もあると言われる竹と笹、実は明確に区別をつけるのが難しい。
区別を複雑にさせている理由のひとつに呼び名の多さがある。例えばこの高知ではメゴ笹と言う洗濯籠などに多用してきた竹はオカメ笹や神楽笹など良く聞く別名ではあるが、他にもイッサイザサ、イナリザサ、イヨザサ、オサンダケ、カンノンザサ、チクサクザサ、ソロバンザサ等多数の名前があるようだ。
篠竹とスズ竹も混同されている職人さんがいる、しかしこれには理由がある。分業制で仕事を進めてきた竹細工の場合、竹材を割って持ち運びしやすい竹ヒゴの状態で編み子さんに届ける事も多かった。篠竹とスズ竹は、性質の似た竹なので細く割ってしまうと、どちらか区別はつかなくなるのだ。
ただ、似かよった竹だけでなく全く異なっているはずの竹の名前で呼んでいる事もあるから竹の世界は深い。対馬のタカゲを編む素材は矢竹なのだが、職人さんたちは、この竹をマダケだと言う。
真竹と淡竹(ハチク)も一般の方には区別はつかないかも知れないが、これらの竹を使って籠にするとなると竹質や見た目はかなり違う。だから、さすがに真竹と淡竹は無いだろうと考えていたが、まだまだ甘かった。真竹をハチクと呼び伝統の青物籠を編む職人さんに出会った。だから竹は面白くてやめられない。
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