根曲竹という竹がある、竹と名前が付いているものの笹の仲間で直径にすると2センチもないような細い竹だ。しかし、小さいとは言え名前の由来通り、根元が曲がるほどの雪の重みを耐え忍び鍛えられた竹だけあって、非常に堅牢な竹材だ。曲がっていると聞くけれど真っ直ぐだと思われかた方、実はこの竹は火を入れて曲がりを矯正している。
「根曲竹」と小さい頃に聞いた時には、このような竹根を連想もしていた。もちろん、竹根とは全く関係ないけれど共通点は、どちらもかってはステッキや竹杖などに使われていた素材だと言うことだ。日本の竹根ステッキを喜劇王チャップリンが愛用していたのは有名な話、竹根のゴツゴツした見た目も格好イイけれど根曲竹の杖のシャープさも素晴らしい。
根曲竹の竹林に入ると横倒しになったような竹がいっぱいだ。なるほど、これほど厳しい自然の中で逞しく育つ竹は珍しいと思う。
根曲竹の根元部分の曲がりを除けば、他の篠竹や矢竹などと同じく真っ直ぐに伸びている竹だ。
しかし、それでも当然曲がりはあるので矯め直し根曲竹。軽さと丈夫さを兼ね備えた特性を活かした新しい製品にできないかと模索している。
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