この篠竹六ツ目編み丸籠は小豆洗いと呼ばれるだけあって、小さな小豆がこぼれない程の細かく美しい六ツ目編みをしている。篠竹細工は東北を代表する竹細工のひとつだが、仙台藩では小豆餅をお正月にお供えする習わしがあって、この目の細かい小豆洗いは必需品だったのだ。
小豆餅と自分で言いながら、甘党なので前に職人の奥さんが作ってくれたぼたもちを思い出す。ボクの場合、熱いお茶があれば今でも5~6個はすぐ食べてしまう(笑)。
この篠竹六ツ目丸籠には大小二つのサイズがある。篠竹は同じ東北でよく見かけるスズ竹のように艶は出ないものの、やはり細かい笹の仲間でしなやかさがあり緻密な編み込みに適している。
細かい編み目の小豆洗いは、同じように見えて価格が随分と異なるのでお問合せを頂いた事がある。ところが、通常の編み目の丸籠と並べてみれば、この通り六ツ目編みの大きさが全く違うのがお分かり頂けると思う。
あまり知られていないけれど、地域の職人さんたちは篠竹を野竹とも呼んでいた。本当は12月までに伐採した方がよい篠竹も、農繁期には野山に出られず本格的な伐採はいつも師走になるようだ。今シーズンは雪で大変ではなかったろうか、あの優しい東北弁を思い出している。
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