空気清浄機「竹風」を待ちかねていたのは自分だろう。まだ内部のファンや竹炭カートリッジなど取り付けておらず、仕上げ前の竹集成材で組まれた試作第一号が出来上がった時には嬉しくて仕方なかった。前面を飾る虎竹は、こんなに美しい竹なのかと改めて魅入った。
この時の試作機は、今も自分のデスク横でずっと静かに動いてくれている。竹は優しいイメージがあると共に、実は非常に硬度がある素材だ。皆様も良く目にする事のあるヒノキ材と比べても2倍程度の強度がある、その硬度を今回の空気清浄機のデザインに活かしたいと思っていた。エッジの効いたシャープな形は思い描いた通りで本当に気に入っている。
しかし、自分ばかりが満足していても仕方ない(笑)。先日の雑誌monoマガジンや、日経MJでは注目の一品として取り上げて頂いたけれど、こうやって少しづつ知っていただければ良い。
空気清浄機「竹風」には、800~1000度の高温で焼き上げられる土窯作りの最高級竹炭を2.5キロも使っている。竹炭は燃焼温度帯によって吸着特性が変化する、ホルムアルデヒドとトルエンの吸着試験で好成績が出て「化学物質過敏症の方のための製品だ」と試験機関から言っていただいたのは、この最高級竹炭の力だ。
それにしても、この格好良さは何だろう。竹炭と竹集成材と虎竹と、竹を割って並べただけなのに、江戸時代から続く虎竹の里に暮らす竹人の息づかいまで見えてくる。
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