使いやすい手付きの角籠で人気となっている竹ピクニックバスケットは、元々は豆腐籠と呼ばれていて近所に来たお豆腐屋さんで買った豆腐を持ち帰るのに使われてきた籠だ。豆腐を籠に入れる?少し違和感を感じられる若い方もいるかも知れない。ところが、今ならスーパーで普通に見かける肉や魚を入れたトレーの無かった時代には、魚屋さんに竹ざるを持って出かけるのは当たり前の事で、竹ざるに夕ご飯の魚を載せてもらっていたのだ。
竹籠や竹ざるが毎日の暮らしに欠かせなかった当時のお話しだ。豆腐籠が豆腐を持ち運ぶ道具としてだけでなく、お弁当箱や小物入れなど様々な用途に活躍しだすと金属製の留め具が使われるものも出来てきた。
しかし、竹に合わせて金具を製作するのなら良いけれど、既製品の金具を竹に取り付けるのはどうも似つかわしくない。それなら昔ながらの竹の留め具がやはり好ましい。
コメントする