元々、この根曲竹の手提げ籠は「りんご籠」という名前で呼んでいた。青森のリンゴ農家さんでは、リンゴの収穫にこの竹籠を使っていたのだ。ズシリと重たい果実を入れられる根曲竹の丈夫さと、リンゴ表皮をキズ付けない竹のしなやかさが重宝されていると聞いて納得した。現在では農作業に竹籠を使う事はなく、プラスチックの籠ばかりだそうだけれど、当時は職人さんの倉庫に行くと、見た事もないような数のリンゴ籠がギッシリと山のように積み込まれていたので、まだまだ多くの農家さんで使われていたのだろう。
定番の大きさは高さが19センチくらいあるのだが、今回少し浅めのサイズが出来あがってきた。通常の籠よりも3センチ程度低い、わずかの差のように思えて、実は手にするとかなり使い勝手が違う。
サイズで見るよりも、ずっと浅く感じるので籠の出し入れは容易なのだ。それにしても、根曲竹の話が出る度にクマに出会わないように爆竹ならし、笛を吹きながら竹林に入る緊張感ある根曲竹伐採を思い出す。ご存知ない方はご覧ください。
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