ずっと待っていた特注ハットが届いた!皆さまもスーツを誂えたり、シャツを作ってもらったりする事があるかも知れないが、さすが世界竹大使の竹虎四代目になると「帽子を作ってもらう」と言えば当然ように竹の編笠なのだ。それにしても予想を上回る凄い笠が編み上がってきたものだ。
そもそもこの笠は丸い独特の形なのでドーム笠、まんじゅう笠など言われる事もあるが、組笠、編笠、網代笠、僧侶笠、修行笠と呼び名も多い。しかし、本来は托鉢笠(たくはつがさ)で托鉢の修行をされている方が使われている、顔をすっぽりと隠せる形なので時代劇などで隠密が被っているのをご覧になられた方も多いと思う。
さて、注目いただきたい素晴らしい点がいくつかあって、その一つがまず竹ひご。竹繊維の模様が独特に表れているけれど、これは柾の竹ひごを使っているからだ。竹を薄く縦に割っているから一本一本の竹が強く粘りがある。詳しくは下に付けているYouTube動画で詳しくご説明しているのでご覧ください。
なんと驚く事に縁かがりまですべて竹!海外から輸入される托鉢笠も沢山あるようだが、さすがにこのような芸当は国産の熟練職人にしかできない技だ。この細かい編み込みを見ると柾の竹ひごが、いかにしなやかで、しかも強さを兼ね備えた秀逸な素材かかが分かる。
托鉢笠を編まれる職人さんを尊敬している。竹と向き合う時にイキイキとして楽しそうなので、こちらまで嬉しくなってくる。無臭の柿渋を5回重ね塗った笠の色合いは、紫外線によって色が濃くなってくるので機会があるたびに使いたいが街で被って歩いていたら人が避けていきそうではある(笑)。
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