スズ竹網代編みの芸術、別注アタッシュケース

 
スズ竹アタッシュケース、竹虎四代目(山岸義浩)


別注のスズ竹アタッシュケースが完成した。炭化加工で煤竹のように渋い色合いになったスズ竹を、緻密に網代編みした本体はもちろんなのだが、実はその他の細かい部分にこそ隠された匠の技がある。持ち手を触って思い出すのは「真竹より篠竹、篠竹よりスズ竹、スズ竹より根曲竹」と言う東北で語り継がれてきた言葉。根曲竹が使われている持ち手は、使えば使うほどに色合いが深まり光沢が増してくるに違いない。


スズ竹アタッシュケース


自分の持つアタッシュケースは、炭化の方法が違っているので根曲竹持ち手と留め具に使われている煤竹の色目があまり違わない。しかし、この新しく出来あがったばかりのバッグの持ち手も、いずれは煤竹に少しづつ追いついていく。義母から譲られた根曲竹買い物籠の経年変色から考えると30年か40年か(笑)。


スズ竹アタッシュケース


内側の革の色合いは、炭化したスズ竹の色具合で決めたのだが、ちょうど良い感じにまとまった。竹の軽やかさを活かすために内張を布にする事も多い、けれどこのバッグになれば若干の重さが出るにしても革以外の選択肢はない。


スズ竹アタッシュケース内側


スズ竹アタッシュケース


革ベルトも竹にとても良く似合っている。


スズ竹アタッシュケース、竹虎四代目(山岸義浩)


良いものが出来ると手放したくなくなるのはボク悪いクセだ。ああ、それでも正直自分が提げて出かけたい。




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