「キキキキキッーーーーー」澄み切った空に響くのモズの高鳴きを聞くと秋だと感じる。何処にいる?辺りが見渡せる高木や電柱の先の方にいるはすだ。モズはとても美しい鳥で敏捷性と力強さがあり、カエルなど小動物から他の小鳥まで襲ってしまう。ボクもメジロを飼っている時にはモズには随分と注意していた、コバン(鳥籠)の隙間からでも獲物を狙ってくる野生の逞しさに驚いたものだ。そして「敵ながら天晴れ」と言おうか、いつも一番高いところに陣取り凛として鳴いている姿がカッコイイと思っていた。
このように小さい頃から鳥の鳴き声がすっかり耳に馴染んでいるので、聞き慣れない鳥の声にはすぐに反応する。先日、竹林にいると今まで聞いた事もないような鳥が飛んできた、ちょうど通りかかった山の職人も初めてだと神妙な表情になる。姿は見えなかったが数羽いたようだ、すぐに思い当たったのはニュースで見たばかりのサンジャクという鳥。元々は中国中南部に生育するカラス科で、愛媛県の公園施設から逃げ出したものが野生化して高知県西部に生育域を広げているそうだ。高知の県鳥となっている、ヤイロチョウの生態を脅かす外来種として報じられているけれど、鳴き声の迫力からして日本の里山で見る山鳥とは全く違うと感じている。
自然はこのように常に移り変わっている。飼っていた鳥が野生化したにしても、温暖化などの影響で環境が適応しているからこそ新聞で報じられる程に繁殖しているのだろう。虎竹も変化し続けている、だからこそ、たとえ竹林で遊ぶメジロやウグイスがサンジャクに変わるとしても変わらないものを大切にしたい。
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