真竹林と台風

 
真竹の竹林


近年の台風は大型化していて雨風共に強く、本当に厳重な注意が必要だ。これが温暖化を原因とするならば本気で環境問題と向き合わなければいけない時期に来ていると痛感する。台風発生と共に一日に何度も天気予報を確認する事になるけれど、どんなルートを通るにせよ西日本には少なからず影響が出る。先の台風が過ぎ去った後、今まで行ったことのない真竹の竹林を職人と歩いた。この真竹の竹林も近くを散歩で通る程度なら何の変化も思われないかも知れない。


台風後の竹林


ところが、一歩竹林に入るとこの通りだ。職人は台風が通り過ぎても、この竹林の有様を見るのが怖くて今日初めてここに来たと声を絞り出す。間引きし、しっかり管理してきた竹林の無残な姿に愕然とする。


真竹


山の職人は、このような竹林に入り倒れた竹を伐り片づけながら竹を出していく。


真竹伐採


虎竹の里のように危険なほどの急峻な山道でないのが、ほんの少しだけ救いだろうか。虎竹の林なら雨があがったばかりの地面がぬかるんだ状態では全く仕事にならない。


真竹林


それでも一本一本と伐採し運び出される真竹たちは、籠やザルに編まれる物もあるが、内装材として多くの方の目に触れる事もある。時に場を和ませ、雅な気持ちにさせてくれる美しい白竹はこうして生み出されているのだ。倒れた竹は腰が曲がり頭を垂れているように見えるけれど、ボクも竹を結束する職人の仕事の大変さに頭を上げる事ができなかった。




コメントする