あまりテレビを観る事はないが、たまたま腰をおろして触ったチャンネルに「鉄の骨」が映っていた。人気小説をドラマ化したものだそうで、公開された当時は全く知らなかったのだが、主役の神木隆之介さんは来春から放送されるNHK朝ドラ「らんまん」で主人公を演じられるので、ずっと注目していた。そこでちょっと...と思ったが最後、あまりに面白いので結局最終話まで堪能してしまった(笑)。
「らんまん」のモデルとなっているのは高知県出身の世界的植物学者である牧野富太郎博士だ。明るくユニークな牧野博士を神木隆之介さんなら最高に面白く演じてくれるのではないかと今から本当に楽しみにしている。
もちろん、自分が高知県民であるという事だけではない。実は何を隠そう日本唯一の虎竹の命名の父は牧野富太郎博士だ。その縁もあり建築家・内藤廣さん設計で20数年前、高知市五台山にリニューアルオープンした牧野植物園には虎竹を移植していて当時は毎月のように訪ねて行っていた。
虎竹は江戸時代から美しい模様の竹と珍重され、年貢として納められて来た歴史がある。代官が「哀れむべき浦にて候」と書き残すほど農地が少なく、収入のなかった地元にとっては、まさに地域の宝として大切に守られてきた。しかし「コチク」「モンチク」「コハンチク」など呼び名すら統一されておらず、どんな竹なのか植物学的な事は全く解明されていなかった、そんな竹に光を当ててくれた博士の功績は計り知れない。
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