浪人笠、虚無僧笠、自然素材の手仕事

浪人笠


昨日の30年ブログでは浪人笠を被って畑仕事をされているというスゴイお客様から頂いた、これ又スゴイ上手な手書きイラストのお便りをご紹介させていただいた。お客様が畑で使っているのに自分も負けてはられない、さっそく被って出かけようとしたが、実は製造数が少なくてお届けさせてもらった他には在庫がない。竹虎では竹皮草履に藁を使うので実は藁素材そのものの確保が近年では容易でない事を知っている。素材が多くない上に手仕事なので多くを製造する事は難しいのだ。


そうそう昨日のハガキの中で「五徳を取り付けて畑で使っています」とお客様のコメントがあった。五徳とは笠を頭に固定させる丸い輪になった道具だが、現在市販されているほとんどは輸入品ではないだうか。実は新しい竹編みの網代笠を試作する事になっているけれど、せっかく日本の職人が作った竹編み笠に五徳が安価なものでは残念だ。その時には五徳まで国産で製作してオール日本製竹編み笠が完成する予定なのでお楽しみに(笑)。

 
虚無僧笠


さて、藁製の浪人笠の隣に虚無僧笠もあった、これも時代劇でしかご覧なられた事がないという方が多いと思う。ところが竹虎に先日頂いたお客様からのおハガキをご覧いただきたい。


虚無僧笠のお客様


ボクも実際にお寺で尺八の演奏を見せてもらった事があるけれど、やはり尺八には虚無僧笠が良く似合う。これらの笠はは専門の藁職人による丁寧な仕事の賜物だ、つくづく自然素材を上手く活用してきた先人の知恵に感服する。藁とは違うけれど七島藺(しちとうい)と言うイ草同様に畳に使われてきた素材で編まれた円座の職人を思い出した。




コメントする