笹の節句とも呼ばれる七夕には、葉をゆらす竹をそちこちで見られるようになる。一般の方にとっては笹も竹も区別がつきにくいと思うので、そういう意味でも今日は竹とは縁の深い日である。しかし、全日本竹産業連合会が昭和61年に「竹の日」と制定したのには他に理由があって、何とかぐや姫の誕生日ではないかと言われているからだそうだ。
ご存知のように竹取物語は、日本最古の物語で作者は誰かも分かっていない。だから日本全国に「この地こそ、かぐや姫の里」と名乗りをあげている市や町が何か所もある。1000年以上も前から伝わるお話しなので生誕地に決着がつくことはないかも知れないが、ロマンを感じるし各地にそのような伝承がある事自体が日本人と竹との深い繋がりを思わせる。
かぐや姫生誕については確かな事は分かっていないけれど、ひとつ確実なのは竹取の翁が見たような光輝く竹は現代にもあるという事だ。筍が竹皮を脱ぎ棄てながらグイグイと大きく成長していく、竹になったばかりの孟宗の若竹には細かい産毛が生えていて竹林に入れば白く光って見える。
それが更にどうだ、雨模様の竹林では薄暗く鬱蒼とする中にあって、竹の内側から何かが照らしていても不思議でない程に輝いている。雨天で竹林に入る者は少ないので案外と知られていないが、雨の竹林も幻想的で美しい。
「なるほどこの光り輝く孟宗竹が、かぐや姫が生まれた竹なのですね」声が聞こえてきそうだ。いやいや、実はそうではない。いつも30年ブログをご覧の方はご存知の通りだが、関心のある人がおられたらYouTube動画をどうぞ(笑)。
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