七島藺(しちとうい)の事は夏前から何度かお話しさせて頂いてきた。とにかく350年の歴史があり、同じ畳表として使われるイグサの数倍の強さと耐火性がありながら、機械による大量生産に向かない事から衰退してきた素材なのだ。
現在では10軒足らずの農家さんが栽培するだけで、多くは流通していない。しかし琉球畳と聞けば高級な畳として憧れている方は多いと思う、実はこの琉球畳の素材がかっては七島藺だったそうだ。
だから初めて見て本当に驚いた七島藺で作られる渦巻円座が、どうやって作られているのかを見たいとずっと思っていた。縄編みの円座の仕事も素晴らしく、座った感じも絶妙のクッション性があり涼しくて大好きだったが、この渦巻円座は少し特別な印象を受ける。
この角度から見ると一体何なのか?と思ってしまうが、さすが一畳分の材料を使うと言うだけあって貴重な七島藺が贅沢に使われている。
この七島藺渦巻円座の編まれていく様子をご覧いただくと、王様気分がさらに高まるようだ。湿気の多い夏場は製造していないので、あまり多くの方にお使いいただく事は叶わない逸品だ。
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