「すいのう」と呼ばれる道具がある。麺の水切りなどに使わるもので今では金属製が多いようだが、実は竹製のものも以前は多く作られていた。最近では、ほとんど見かける事がなくなったので久しぶりに手にしたレアな竹細工は根曲竹。丈夫でしなりもあるから、なるほどすいのうにもピッタリだろう。
根曲竹は真竹などの細工と違い竹ヒゴの幅を揃えず割りっぱなしで編むけれど、このすいのうに関しては木材部の穴に通す必要もあり一本づつ丁寧に幅取りされている。柄の木材は元々ウルシの木だが、これには黒文字が使われている。
真竹でも幾つも種類があり、根曲竹だけでなくマタタビなどでも作られていたが今では限定的で今後も流通するようなものではない。そうそう、調理場で水切りに使う振りザルと言って逆円錐形の形をしたものもあった、これも国内で編まれる事のなくなった竹細工のひとつだ。
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