日本唯一の虎竹を使って、こんな小さな袖垣も製作している。ああ、なるほどそうですか...ところで、袖垣って何?と言うのが大方の皆様の感想ではないだろうか。
世の中は動かないようでいて、毎日変化している少しもジッとしていない。数十年前には結構当たり前に玄関脇に置かれていた袖垣も、今や住宅街を足を棒にして歩き回っても見つけられるものではない。
竹虎でも製造量は全盛期から言えば何十分の一かに減った。10トントラックに袖垣ばかり満載して、これ以上積んだら警察に怒られるというギリギリまで載せて出荷していた頃が懐かしい。
それでも少しは注文をいただいて作る袖垣の芯竹に虎竹を巻き付けたところである。
柱が一本の竹で作られていると思われている方が多いので、ご覧になられたら必ず驚かれる。袖垣は屋外で使うことが前提なので、雨風にも耐えられるように実はかなりしっかりと作り込まれているのだ。
袖垣など皆様にソッポを向かれて必要とされない竹製品だと思っていた。自分も職人も自信を無くしていた所に一筋の光が見えたのがYouTube動画だった。
もちろん、光明はかすかに感じられる程度で、それで何かが起こっている訳ではない。けれど270万回を超える再生回数の中で思った以上の割合で日本の方がいて20代、30代も多い。これは勇気をいただいている。
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