松や梅と共に古来縁起のよい植物のひとつに竹が数えられているは何故だろうか?きっとそれは、その凛とした姿に人が魅了された事、そして雪の降る寒い季節にあっても青々とした葉を繁らせる神秘的な生命力あふれる様からではないかと思う。だから竹の秋とか、竹の紅葉、竹の落葉と言ってもピンと来る人はあまりいないかも知れない。
ところが、一年を通して変わる事がないと思われる竹林にも秋があり、紅葉があり、落葉があるのだ。ただ竹の場合は、普通の樹木とは反対に春に紅葉の季節がやって来る。ちょうど筍が頭を出す頃に、竹の葉は黄色く色づき静かに葉を落とす。
多くの竹は人里に成育しているので、実は沢山の方が毎年繰り返される竹の営みを目にしているはずなのに、関心がないのか気づいていない。もしよかったらこの30年ブログを読み終わった後、近くに山があれば竹林を注意深くご覧いただきたい。
「そう言えば、いつもの緑色の景色が少し色あせて見えるような...」それこそが竹の紅葉なのだ。
それでは落葉はどうだろうか?さすがに落葉して裸になった小枝ばかりの竹林なら誰でも気づくはずである。しかし、やっぱり竹には神秘的な力が宿っている。黄色く紅葉し落葉していく小枝には既に次の世代を担う若葉が芽吹いているのだ。古い葉が散っても、交代するかのように青々とした新しい葉が大きく育つので、誰にも竹の秋は知られない。
露崎 充 返信
昨日、初めて見た、知ったのです。
七夕祭りの短冊の様でした。
ネットで調べたら「紅葉」だとは!
神秘的です。
竹虎四代目から露崎 充への返信 返信
まず一般的なシーズンとも異なりますし、新しい竹の葉がすぐに芽吹きますので、竹の紅葉は目立たず意外と知られていません。申される通り、本当に神秘的です。