「ウチは国産竹串を使ってます」

竹串


新型コロナによる行動制限の緩和で飲食店が少しづつ稼働しはじめたからでしょうか、夜の街にも賑わいが戻ってきたようで国産の竹串には週に何度もお問合せを頂くようになりました。焼き鳥屋さんやホルモン焼き、あるいは川魚のお店まで、こだわりのお店も多いようで単価は多少高くなっても日本の竹を使った製品を求められていると感じています。

 
国産竹串、竹虎四代目(山岸義浩)


現在、このような竹串については国内で流通しているほとんどは輸入されたものです。中には海外の竹材が柔らかく肉を刺しづらいので、しっかりした材質の国産品を探されてると言われる方もおられます。ところが、自分達もできるだけ国産竹串を使っていただきたいと思うものの数量が足りていません。


※柔らかいのは海外の竹質のせいだけではありません。肥料を使って筍を生産する竹林の場合、育ちが良く材質が柔らかくなりがちで竹製品の素材としては適していません。これは日本の竹林でも同じ事で筍栽培をする孟宗竹の間伐材は、たとえ沢山あっても使えないのです。


竹串


こじんまりとしたお店で、何とか数は揃いそうでも最後には値段がかみ合いません。「ウチは国産竹串を使ってます」なんて事をウリにする焼き鳥屋さんは、あまり見た事がないです。つまり安価な海外製品が多々ある中で、日本製竹串と言ってもお客様に対してアピール力が乏しく、安心して使いやすいと思いながらも価格の相異に諦めてしまうのでしょう。


何故もっと安価に製造できないのか?竹串など簡単そうなのに。普通に考えれば本当にその通りかも知れません、しかし実際には竹は一年通して伐採できる訳ではないので、これだけでは収入が安定しないから山の職人がいなくなります。材料である竹を苦労して集めたと思ったら、今度は加工せねばなりませんが実はこれも下のYouTube動画で紹介しているように相当な手間がかかっています。工場では加工機械を多用していますものの、この調整が大変で別サイズなど簡単に出来ない理由もお分かりいただけるのではないでしょうか。竹串をお問合せされようと検討される方には動画「感激の国産竹串工場!太い丸竹から細い1本の竹串が生まれる!」を是非ご覧いただく事をオススメします。




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