バンブーロスなんて言葉を使うのは自分が初めてではないだろうか。食品ロスなら最近よく聞くけれど、一体どういう事なのかと思われる方も多いかも知れない。実は、日本唯一の虎竹は虎竹の里でしか成育しないものの、全ての竹に虎模様が付いている訳ではないのだ。ところが、五年、十年、百年と長い時間を考えた竹林管理のためには色付が良くない竹も伐採して間引かねばならず、実際に山から沢山出てきてしまう。
虎竹特有の模様の付いていない竹は製品化する事ができないので、以前なら土壁用の壁竹などに代表される住宅用資材として、あるいは農業用、造園用の竹材として何とか販売先を確保しつつ素材が無駄にならないように努めてきた。しかし、時代の流れと共に人の暮らし方が変わり、竹に代替する製品の開発や安価な輸入材の増大によって、そのような竹材の需要がなくなり工場や竹林で朽ち果ててしまい、最終的には破棄せざるをえないようになってきた。
そんな中、無駄になってしまう竹があまりにも不憫で、その活用方法を考えた一つが竹炭だった。知れば知る程魅力ある竹のもうひとつの新しい顔という事が分かってくる。これならかって世界的にも竹の第一人者として有名でミスターバンブーと呼ばれた竹博士・故上田弘一郎博士にして「竹は山で泣いている」とまで言わしめた未利用の竹林に一筋の光が差し込むのではないかと感じた。
なので取り組んでから30年になる竹炭の消臭効果、調湿機能は体感的に非常に優れたものだと熟知しているつもりでいた。しかし、それが今回改めて除湿実験をしてみて、さすがにこれ程の湿度の違いになるとは思いもよらなかった。
日本の梅雨時の湿度は70%、高くなる場合には80%にもなるので熱湯を入れた湯呑を入れて実験用ガラスケースにその湿度を再現してからスタートした。
約1時間経過した後の温度と湿度を見比べて驚いた。温度はほぼ変わらない状態で、何もしなかった方は湿度94%にもなっているのに対し、竹炭を入れた方は何と湿度50パーセントまで下がっている。
二つのガラスケースの違いは、わずか0.2リットルの竹炭粒だけ...実験した自分自身も腰をぬかさんばかりにビックリした竹炭の除湿パワーは、竹虎YouTubeチャンネル「衝撃の除湿実験!調湿竹炭パワーを実証!」でご覧いただける。日本は水の豊富な美しい国、それだけに高温多湿になりがちで、お悩みの方も多いのでは?里山の竹林のバンブーロス解消にもつながり、お困りの方の力になれるのであれば、こんな嬉しい事はない。今回の調湿竹炭パックはそんな思いで、快適にご愛用いただけるよう昨年から準備してようやく完成させたものだ。