昔ながらの竹箒職人

 
国産黒竹箒


竹箒などホームセンターに行けば安価なものが幾らでもあるし、日頃あまり気にとめる事もない生活用品のひとつです。ましてや誰が何処で作っているかなど、考えた事もない方がほとんどかも知れません。竹虎の場合には、虎斑竹を沢山製造していく中で色付の良くない商品化できない竹を竹箒の柄として使ってもらっていましたので実は昔から馴染みがある竹製品なのです。


筍山


そもそも日本の里山は良く出来ていました。皆さんは、このうよに竹のウラ(先端)を切りはねたような竹林をご覧になった事はありませんでしょうか?筍農家さんが良質のタケノコを生産するために日当たりを良くするためのものです、竹同士の間隔も和傘をさして歩けるくらいが適当と言われますので竹を間引いて、しっかりと管理されています。


孟宗竹穂


そして、間引きされた竹は稈の部分は漁業用や農業用、もっと昔なから建築用などにも活用される訳ですけれど枝打ちして出来た竹穂は、竹箒として使用していくのです。つまり、筍農家さんでも竹を全く無駄にする事が無かったのでした。


国産竹箒


現在では、国内で見かける筍のほとんどは輸入ですから全国的に見てもこの里山の竹林システムは機能しているとは言えません。しかし、昔からの筍産地には必ずといって竹箒製造の職人がいて地域ぐるみで製造していた時代があったのです。


竹箒職人


筍の季節は思うより早く、管理するための伐採作業もすでに終わっています。副産物として必ずある竹穂を使う箒作りが焚火の横で始まりました。


黒竹箒、竹虎四代目(山岸義浩)


竹箒もこれだけの本数になると結構な重さですが、箒よりもズシリと肩にくるものを感じています。




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