ご自宅でコタツを使われる方は最近少なくなっているのではないでしょうか。冬にはコタツに半纏(はんてん)、竹籠にミカンが、どこの家でも定番だったのは遠い昔の話になってしまいました。
もっとも自分などは当たり前ですが、地元で栽培されている温州みかんやポンカンが出始めると決まって竹編みの籠が登場します。柑橘類がこれほど似合う入れ物は他にありません(笑)。
すぐに変色してくるメゴ笹籠の青々とした色合いは今の季節ならではです。保管のできないメゴ笹素材は、伐採時期を過ぎれば編む事ができなくなります。
そんな特性ゆえに「幻の籠」として恋焦がれた時の思いが編み上がったばかりの籠をみる度に甦ります。少し前に出来た籠と比べると早くもこんなに色合いが違っています、色合いの抜けた籠は乾燥して編み込みがガッチリと締まっていきます。
今年は手付きの小振りな果物籠が多いのです。どうしてか?何も自分がリクエストしている訳ではありません。全ては自然まかせ、小さなメゴ笹が多い年は小さな籠を編み、大きなメゴ笹が伐採できれば高知の豪快な皿鉢料理を盛りつける大皿ほどもある特大籠ができるのです。
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