素朴な四ツ目籠が新しく仲間入りしました。何という事のない、このような普通の真竹で編まれた青竹細工こそは、今まで一般のご家庭はもちろんのこと、農作業にしても漁業にしても、あるいは山仕事などでも多用されてきた竹です。しかし近年、このような暮らしの竹こそが他の素材に置き換わってしまったり、海外生産のものが大量に市場に入って来たりして需要が激減し職人も少なくなりつつあります。
そんな中、新しい青竹細工をご紹介できるのは嬉しい事ですが当たり前の四ツ目籠では面白くありません。今回の四ツ目籠は昔ながらの何処にでもあった竹籠でありながら、頼りなさそうに細く見える竹ヒゴからは想像できないほど丈夫な持ち手が付いていてデザイン的にも新鮮ですが何より生活道具として使いやすいのです。
更に四本の竹足にご注目いただきたいのですが、直径の細い丸竹なので太い竹に比べて割れるリスクが少なく、全ての足には竹節を入れて強度も十分です。重たい根菜類を入れて野菜籠としてご愛用いただく場合にも通気性を保ちながら長くお使いいただけます。
縁巻も室内で使うには過剰だと思うくらい堅牢な作り。時間の経過と共に青い色合いが落ち着き自然な風合いに変わってくいのは毎度お話させていただく通り、数年使った深さのある四ツ目籠は竹表皮の青さと身部分の区別がつかないほど渋い感じに籠が成長しています。
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