竹細工にも色々あるが竹を細く割ることなく、そのままの竹材の大きさや肉厚を活かした竹製品も当然沢山考案され開発されてきた。たとえば、日本最大級の孟宗竹は硬くて編組細工には人気がないものの大きさを利用して竹ワインクーラーや竹丼などに加工されている。
丸竹のまま使うのではなく平らにすれば何ができるだろうか?これも今まで数多くのチャレンジがされてきたと想像される。これは真竹であるが平らに叩き開くヒシギと呼ばれる竹材にすれば、こうして編み込む事もできるので家屋の外壁として使われる事もあった。
このヒシギを竹虎では袖垣の飾りとして使っている。ヒシギの加工には手間と時間がかかるので、かっての全盛期にはヒシギ専用の工場があり10名近い内職さんにお仕事いただく程だった。
さて、それではヒシギのように細かく叩き開くのではなく、竹材をそのまま開いてみたらどうだろうか。丸い竹材を平らにするので並大抵の苦労ではなかったようだ。
当然、竹は元の丸い形に戻ろうとするし、竹の扱いの難しさを何度となく感じたのではないだろうか。
そして完成した一枚の竹盛り皿。竹の節、繊維の風合い、これぞ竹林をダイナミックに感じて頂ける竹製品のひとつだ。
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