土佐箕は、全国に沢山産地があり種類もあった箕の中でも大きさや構造に特徴がある。カズラ箕や日置で編まれていた桜皮の箕などはサイズが数種類あるのだが、土佐で編まれて来た箕は、さすがに職人もいごっそう(頑固者)なのか箕先の部分で約70cm、長さで約74cmと大振りなものしか作らない。
もしかしたら以前は何種類かあったのかも知れないが自分の知る限りはこの一種類だけ。うでには藁と棕櫚がカズラでしっかりと巻かれて滑り止めにしている。更に箕先には丸竹を一本通してあるので曲げて使う事ができない。
太く立派な真竹が伐採されてきたので箕作りもこれから少しづつ開始されていく。
カズラなど山の素材が少なくなってきて気づいたのだが、土佐箕も桜皮の箕ほどではないものの多様な山の幸で編まれている。真竹、孟宗竹、棕櫚、藁、カズラ、そして地元ではニガタケと呼ばれるメダケ、材料が多く製作も難しい箕は日本の竹細工の中でも一番に姿を消しつつある。
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