随分前に渡辺竹清先生に頂いた煤竹携帯箸は、日本刀に見立てた作りになっていて縄目も美しい鞘から刀ならぬ煤竹箸を抜いた後、丸いツバの部分がそのまま箸置きになるという素晴らしいものです。そして、その隣にあるのが今回試作した虎竹の筒箸箱なのです。黒竹筒箸箱は以前からあって、蓋部分を籐のタガ留めにしてから使い勝手が更に良くなったと評判をいただいてます。
新しいバリエーションとして虎竹タイプが出来たのですが、もっと前からあってもおかしくないとお思いの方もおられそうです。ところが、実は虎竹は他の竹に比べて割れやすい特徴があって細かく割って使う細工には向いていますけれど丸竹のまま使用される事には少し不向きな面があります。
とても美しい竹笛を製作される方がおられて虎竹を使いたいとのご意向を頂きましたものの、やはりこの竹割れがネックとなりました。しかし、今回の虎竹筒箸箱の場合は最初から切れ込みを入れてあるのでどうか?背割りを入れると他の場所が割れる事はありませんから耐久性をみるために暫く様子をみていきます。
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