この竹ざるは何の変哲もない昔から作り続けられてきた普通の国産竹ざるだ。日本唯一の虎竹は淡竹(はちく)の仲間だが、日本三大有用竹でもあり日本最大級でもある孟宗竹や竹編みに一番多用されている真竹などの竹材も高知には多いのでそれらの竹を使った竹細工は昔から盛んに行われてきた。
もともとは簡単な竹編みであれば、どこの農家でも家族の使う物は自分達で作っていたものだが、さすがに専門性の高い箕は誰でも作ることはできない。それに竹ざるや背負い籠など比較的に簡単な竹編みも竹職人に任せて、自分達は畑仕事に専念した方がよい...、そうやって竹編みの専業職人が自然とできてきた。
交通不便な山間地域の多い四国でも交通機関の発達や軽四トラックでの行商ができるようになると竹細工を遠くに届けられるようになり更に竹仕事に専念するようになった。そんな時代の父や祖父の技を見よう見真似で覚えた竹ざるだ。
今やYouTubeでは様々なジャンルの動画を見ることができる。自分も「竹チューバー」を名乗り商標登録までして取り組んでいる(笑)、盛り上がっているのだとは思う。しかし動画自体が毎日世界中でアップされ増えているので実は再生回数10万回以上は全体の1%以下だと言う。そんな中、この100万回は凄い、そして何よりも100万回で「高評価」が1万人を超えているのが職人の長い竹人生を認めてくださっているようで心から嬉しい。
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