先日、匠の横網竹ざるがどうやって編まれているのか?この30年ブログでも取り上げてみましたが梅雨時に大型の竹ざるを使われる方が多い事もあって40センチから65センチまでの主だった竹ざるは、お陰様で皆様に好評のようです。
現在、店頭にあるのは網代底平ざる50センチと40センチです。この職人の素早い手さばきは音を聞いているだけでも、竹ヒゴたちが元気に暴れている様子を思い出してちょっとやる気になってくる動画です(笑)。
ま、それはさておき。お客様には竹ざるが完売しているので次回は何時編み上がるのですか?と聞かれる事があります。皆様からしたら竹は竹林に行けば青々としていくらでもありますので、無くなった竹細工があれば伐採して製作すればいいとお思いになられているのかも知れません。
ところが昔から「木六竹八」という言葉があって、木は6月、竹は8月が伐採に適しているのです。ここで指す8月は旧暦なので現代なら8月下旬から10月上旬頃でしょうか。ちょうど孟宗竹ならこの時期が伐り時ですし、淡竹の仲間である日本唯一の虎竹はもう少し遅くとも良い。真竹は更に少しズレて伐採する職人がいます。
日本は南北に長くそれぞれに気候も違っていますので地域により微妙に異なるものの、一年の中でも短い一定の期間しか伐採には適さないのは同じです。だから急にある竹籠や竹ざるが無くなっても旬の良い時に竹を伐ってなければ作ることはできません。自分に言わせれば、いつでもホイホイと竹が出てくる方が不思議です、土用干しに人気となっていますエビラ等は随分前から準備しています。冬の乾燥している時期に下地編みをして大きな倉庫で湿気を避けて保管しているから長雨の今でも製作する事ができているのです。
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