竹皮で巻かれた「あくまき」と呼ばれる食べ物があります。南九州独特の餅菓子だそうですが、保存性の高い食料として古くは関ケ原の戦いにも持参されたという由緒あるお菓子で端午の節句に食されています。あくまきと言われるくらいですから灰汁(あく)を使って作られます、抗菌性が高い竹皮に加えて灰のアルカリ性物質の作用で腐敗を抑えているのです。
使われる竹皮は孟宗竹との事なので表皮の産毛はどうなのかと思いましたけれど、竹皮に包んでから煮込まれているので全くなくなっています。そんな竹皮から出てたのは実はあくまきではなくて砂糖巻きから縮まったされる「さと巻き」という羊羹に似たモッチリ触感の美味しいお菓子。実は竹皮ごと包丁で切って頂くのが正しいようです。
同じ竹皮でも虎竹の竹皮と見比べていただくと一目瞭然、こんなに違います。淡竹である虎竹の竹皮には孟宗竹にあるような黒い模様がないのです。模様のある竹皮を脱いだ孟宗竹には模様がなく、竹皮には模様がない虎竹にには虎模様が出てくるとは不思議なものだと、いつも思います。
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