徳島の竹職人さんが五三竹(ゴサンチク)と呼ぶ竹は高知県では布袋竹と言うのが一般的で文字通り竹の下部分が布袋様のお腹のようにふっくらと膨らんだようになった竹なのです。ちょっと亀甲竹にも似たところがありますけれどマダケの仲間で全長はせいぜい6~8メートル程度、直径も4センチ程度と小振りな竹で密集して生えますから護岸用の竹としても植えられています。
独特の節の曲りが面白く釣り竿の柄に使われてたりしますが、竹虎では遍路杖として皆様にご愛顧いただいている竹です。こんな画像をご覧になられると、一体何人の水戸黄門さんが居るんだ?と思われるかも知れません(笑)。
五三竹(布袋竹)の魅力は、このしっくりくるグリップです。
この川岸にビッシリと生えた竹の向こうには水田が広がります。この竹たちは洪水の被害から農家さんを助ける守り神として風に吹かれているのです。
さて、しかし今回は護岸竹としての五三竹ではなく、もう一つの物凄い作品になっていく竹の姿をご覧いただきたいと思っています。一緒に竹林にやってきた竹職人さんが「ここの部分がいいねえ、ここ使うんや」と指で触っています。すでに筍が生えていて伐採には不向きな季節なので竹を伐る事はありませんが、やはり竹を見る目は鋭くもあり、優しくもあります。
(明日の30年ブログにつづく)
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