無塗装の竹カトラリー

カビの生えた竹スプーン


竹コーヒースプーンが黒ずむほどカビが生えています、何千、何万というカトラリー類を製造する工場の片隅に長期間放置されていたとは言えちょっとショッキングな画像ではあります。カビ、割れ、虫は竹の三悪と言われていますが、ウレタン塗装しない生地のままの竹材は管理の仕方によってはこのような状態になってしまうのです。


竹カトラリー竹材

竹カトラリー製造に使う竹材は旬の良い時に伐採された孟宗竹を使います。良くご覧いただけますと竹材が茶色くなっているのがお分かりいただけますけれど、これらは全て炭化窯で蒸焼き状態に処理されているのです。


竹カトラリー素材


この肉厚はどうでしょうか!?炭化加工する事により余分な油抜きをしてより耐久性の高い素材にしてスプーンやフォークなど色々あるカトラリー類を製造していきます。


竹カトラリー材乾燥


何気に見ていますと何処かの木工所だろうかと思われる方もいるかも知れませんが、下準備を施し一枚の板のような状態にした孟宗竹です。こうして長期間乾燥させた素材が竹のキッチン雑貨として皆様のお手元に届けられるのです。


竹カトラリー工場


竹カトラリーの製造工場にはベルト状のサンドペーパーを高速回転させて研磨するベルトディスクサンダーが何種類も並んでいますが中にはカトラリー製造ならではの形に工夫されたものがあります。このペーパーではスプーンの内側を綺麗に磨かれています。


竹スプーン

 
竹素材を選び、炭化加工して乾燥を経て一つ一つ手作業で作られるカトラリーの仕上げにはウレタン塗装がされています。最近は特に竹箸なども含めて塗装をせず無塗装のものをお使いになられたいお客様のご要望も頂く事があります。無塗装竹箸も製品としてはありますし、無塗装の生地のままの竹材の魅力もあります。ただ、長くご愛用いただく中で竹は扱いの難しい自然素材であり、プラスチックや金属などと違いカビや食材による色移りなどの品質管理で注意が必要な事は十分にご理解していただかねばなりません。




コメントする