イノシシは泥遊びが大好きです。これは体についたダニなどの害虫駆除目的であったり、体温を下げるためだったりするそうですが、イノシシに限らずテレビ番組などで野生動物がヌタ場とよばれる泥のプールで遊ぶ様子をご覧になられた事があるのではないかと思います。いやいや野生動物はおろか以前家にいたゴールデンレトリバーでさえも山に連れて行くとヌタ場で喜び転げて真っ黒になり自分が飼っている犬とは思えない姿になる事も度々でしたから動物は本能的に水浴びや泥遊びが好きなのでしょう。
イノシシは一年中頻繁にやって来ているようです、泥のプールになっている場所は常に水があり新しい足跡があったりしています。しかし、まあ泥遊びするのは良いのです、問題はその後なのです。泥の付いたまま近くの樹木の幹に身体をこすりつけて回ります、他の地域では松の木などが好まれるとも聞きます。木肌が荒く肌への刺激が心地よいのでしょうか?それは分かりませんけれど樹皮が剥がれるほどこすっていきます、虎竹の里では竹が多いだけに、その習性が竹に見られるのです。
竹林に入り根元に近い部分に擦れたような古い傷がついている竹があります、今年の伐採のシーズンにも時々見かけましたが全てイノシシの仕業です。だから、このように色付きの良い一級品の虎竹に泥がついているのを見ると少し心配です。
全国的に農作物のへのイノシシ被害が広がっていて駆除の話もよく耳にします。背中に模様のあるウリ坊の頃はカワイイけれど、少し大きくなるともう怖いです。子供を引き連れた群れに出会おうものなら、まさに「もののけ姫」に登場する突進シーンのような迫力!まったく身動きできません。
根曲竹を伐採する職人はクマ除けに爆竹を鳴らし、笛を吹き、ラジオを大音量でかけながらの仕事でした。昔からいたはずの野生動物、流行っているウィルスや変化しつつある気候、虎竹の色づきや孟宗竹、真竹の品質が違ってきている事を考えても、人と自然のバランスは少し不安定になっているのかも知れません。
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