竹表皮を薄く剥いだ竹細工は「磨き」と呼ばれています。伐採してきた青々とした真竹を一本そのまま大きなUの字形の磨き包丁で磨いていく場合もあるし、細い竹ひごにしてから磨いていく場合もあります。
室内の工房で磨きの仕事をしていると、一歩部屋に足を踏み入れただけで青竹の瑞々しい香りにむせこんでしまうほどです。
けれど竹細工70年というキャリアの職人の仕事場は庭の軒先、暖かな日差しが差し込んで来くるタイミングが始業のベルが鳴るようなものです(笑)。
愛犬が気持ちよさように居眠りする横で手仕事は黙々と続きます。
こうして編まれた磨きの手提げ籠バッグ、縦に何本も入れられた幅広の竹ヒゴが特徴的です。最近はこのような籠はあまり見かけませんので自分用に一つ手元においてあって、そろそろ一年越える頃です。早くもこのような青みがかった色合いは上品なベージュ色に成長しています。
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